インターンシップ

 インターンシップとは、大学生が在学中に企業で実際の仕事に携わってみることにより、自分が目指している業界や企業の仕事を体験できる制度です。仕事を体感することにより、確信を持って就職活動を進めることができるようになることがインターンシップの一番の参加意義になります。

インターンシップ参加のメリット

 インターンシップは、「就職活動のために参加しておいた方が良い」とよく言われますが、単なる就職活動の一プロセスととらえて参加するのは考え物です。何の目的もなしに参加しても、インターンシップの参加メリットを活かしきることはできません。「何を知りたいのか」、「何を自分の目で確かめてみたいのか」、「得たことを今後の就職活動にどのようにフィードバックしていくのか」といった“参加目的“をしっかり考えた上で、インターンシップ先を選ぶことが一番大切です。

インターンシップ参加のメリット

 インターンシップには、一般的に以下のような参加のメリットがあります。

メリット①:目指している業界・企業・仕事の実情を知ることができる

 企業は普段、社外の人間を職場には入れません。インターンシップ期間だけは、外には見せられない仕事の現場に入り、そこでどんなことが行われているのかを自分の目と耳で確認することができます。現在、みなさんがやってみたいと考えている仕事は、果たしてみなさんのイメージ通りのものでしょうか。ギャップがあるかもしれません。インターンシップは、イメージしている仕事と現実の仕事との間のギャップを埋めるための最適な機会となります。

メリット②:業界・仕事研究を深め、自分の職業に対する考えを明確にできる

 インターンシップに参加した結果、この業界、この仕事で間違いないと確信する人もいれば、自分の想像とは少し違ったということで方向転換をはかる人もいます。将来の職業への考え方を確固たるものにするために、実際の仕事を体験してみるのは重要な機会です。
 また、仕事だけでなく、職場の雰囲気や働いている人の様子といった、いわゆる“社風”を肌で感じることができることも大きなメリットです。社風については、紙やネットといった媒体では判断するのが難しい要素になりますので、やはり、インターンシップでは重要な確認項目になります。

メリット③:採用選考試験が始まる前に、社会人と交流することができる

 インターンシップでは、現場の社員の方々と一緒に行動することにより、気軽に質問をしてみたり、相談をしてみたりと、採用選考試験が始まってからではできないコミュニケーションが可能です。どんな思いで仕事に取り組んでいるのか、どういったタイプの人なら仕事仲間として受け入れたいか、仕事のやりがいやつらいところなど、質問すべき事柄はたくさんあるはずです。

メリット④:目指している企業に早い時期からアプローチすることができる

 インターンシップを明確に採用選考試験の採否と絡めている企業はまだ少数派ですが、夏や秋の早い段階から自社のことを意識し、インターンシップへの参加を表明してきてくれた学生は、“入社意欲の高い学生“として認識されることになります。採用選考試験が始まったら真っ先に案内をする有力な採用候補学生としてインターンシップ参加者をとらえている企業もあります。そういった意味で、採用試験が開始してからエントリーする学生よりもインターンシップに参加した学生の方が若干有利であると見ることはできるでしょう。
 しかし、インターンシップに参加していないとその企業から内定が取れないということではありません。当然、採用試験が始まってからアプローチを始めた学生の中にも多くの内定者がいます。あなたが、明確に就職を目指している企業がある場合、インターンシップに参加して早めにアプローチしておくのはメリットのあることであると理解しておきましょう。

インターンシップの種類について

 インターンシップにはいくつかの実施パターンがあります。参加目的と自分のスケジュールをよく検討してプログラムを選んでみましょう。

種別 期間 内容 主な実施目的
現場見学・体験型 複数日程(3~5日程度、一ヶ月や半年といった長期もあり) 仕事現場に実際に足を運び、社員と同様の仕事を体験します。部外の人が見ることができない仕事の実情を体感してもらい、将来のミスマッチを減らすことが主な目的です。
  • 実際の仕事場の雰囲気を感じてもらう
  • 社員が普段行っている仕事を体感してもらう
  • 仕事の面白さや大変さ、「自分にもできそう!」といった実感を持って欲しい
座学、グループワーク型 短期日程(one day~3日間) 業界や企業研究のための講義や、その企業の普段の業務に関連する課題等についてグループワークを行ったりします。『One dayインターンシップ(1日限定のインターンシップ)』をはじめとした短期日程でのプログラムが多くなっています。
  • この業界や仕事を目指す上での基本的な知識を得てほしい
  • 体験報告等のプレゼンテーションを通じて学生の業界・企業・仕事への見方を確認したい
  • グループワークで学生同士の交流を通じてチームワーク適性なども確認したい

参加企業やプログラムを選ぶために

 インターンシップは無目的に参加しても、あまり得るものはありません。忙しいスケジュールの中、時間を割いて参加するからには、どんなインターンシップに参加すれば今後の就職活動に活きてくるのかを十分検討した上で参加プログラムを選ぶ必要があるでしょう。

参加目的をはっきりさせよう

 インターンシップの最大のメリットは「仕事の現場を見ることができる」という点につきます。外から眺めていただけでは知ることのできない、その業界・企業・仕事の実情をつぶさに観察してくることができます。ですから、現時点でみなさんが、何を見たい、何を知りたいのかといった自分自身の目的意識が、インターンシップ選びでは最も重要なことだと言えます。
 考えてみましょう。あなたが現時点で想定している業界・企業・仕事について、どんなことが確認できれば今後の就職活動を迷いなく進めていけそうでしょうか?それがインターンシップ選考時に問われる志望動機にもつながってきます。

プログラムの内容を精査しよう

 インターンシップ参加への目的意識が定まったら、次に各企業が提示しているプログラムを精査してみましょう。業界や仕事について教えてくれる講義形式のものから、しっかり現場に入って仕事を体験させてくれるもの、場合によっては地方まで参加学生を引率して現場を見せてくれる企業まであります。あなたが知りたい、確認したいと思っていることに叶ったメニューを提供してくれそうな企業やプログラムをまずはピックアップしてみることが大事です。
 また、企業によっては、プログラムを「希望職種別」に用意しているケースも見受けられます。例えば、理系向けのインターンシップでは、研究職向け、開発設計職向け…といった形で、目指す職種系統別にプログラムを分けている企業が多くなっています。自分がやってみたい仕事をしっかり体験させてくれるプログラムを選んでみるということが重要です。

インターンシップから何を持ち帰ってくるのかを考えよう

 インターンシップで得たことは、後の採用選考試験に十分活用できるものである必要があります。現場で対応していただく社員の方に色々なことを質問して、あなたしか知らない独自の情報を持ち帰ってくることにより、インターンシップに参加していない学生とあなたを差別化することも可能です。インターンシップで対応していただく社員の方は、なんでも知りたいことがあれば聞いて欲しいというスタンスでみなさんに接していますので、疑問があれば遠慮をせずにどんどん質問をして有益な情報を持ち帰ってみましょう。

【こんなことを質問してみよう!】
  • 業界内で一番強みを発揮しているのはどんなところ?
  • 有力な同業他社は?
  • 対象としている顧客・市場は?
  • 募集職種の具体的な仕事内容は?
  • 自分の学科・専攻と配属される部署や仕事の関係性は?
  • 入社後のキャリアパスは?
  • (OB・OGに)その会社に入社を決めた理由は?

インターンシップ参加への流れ

 インターンシップは開催時期が近付くと、各企業の採用ページに実施日程やプログラム概要、申し込み方法が掲載されます。申し込みはいわゆる“就職情報サイト“を介して行われることが多くなっていますが、興味のある企業のホームページは、インターンシップに関する情報の更新がないか常にリサーチしておく必要があります。

Step.1
 現在、インターンシップへの参加応募・申し込みはインターネットで行うことが主流となっています。各種就職情報サイトに登録、検索するのが一般的です。インターンシップを専門的に扱っているサイトもありますし、直接企業と連絡を取る方法もあります。就職支援課ホームページやUniCareerの情報も見てみましょう
Step.2
 興味を持った企業や、インターンシップに参加したいと思った企業があればエントリーしてみましょう。エントリー後すぐに参加OKとなる企業が主ですが、参加希望者が多い企業のインターンシップではその後の選考試験が行わることが多くなっていますので注意しましょう。
Step.3
 選考試験が行われる企業では、基本的に書類選考+面接試験を通じて参加への可否が判断されます。入社を前提とした採用選考試験とは違い、インターンシップへの参加意識とプログラムにしっかり前向きに参加してくれる人かどうかを選考にあたっての重要な判断材料としている企業が多くなっています。
Step.4
 インターンシップ参加が決まったら、必ず「インターンシップ実施届」を所属学部・研究科(学府)に提出してください。状況によっては学研災付帯賠償責任保険が適用されないこともありますので留意願います。また、万が一同保険加入手続きをしていない場合は至急の加入手続き、もしくは大学生協等で傷害保険と損害賠償責任保険に加入することを強く推奨します。なお、学研災付帯賠償責任保険では、インターンシップ先で知り得た個人情報を学生が漏らしてしまった場合、賠責の補償対象とならないので、併せて十分留意願います。

インターンシップ選考への対応

 業界内で人気の高い企業については、多くの参加希望者が押し掛けるため、選考試験によって参加者をセレクトすることになります。まず書類選考でセレクトを行い、それでも絞り切れない場合は面接試験を行うというのが一般的な流れになります。

書類選考に対応する

① まずは履歴書・自己紹介書を準備しよう

 多くの企業が、大学指定の履歴書を応募書類として利用しています。まずは、千葉大学オフィシャルの履歴書・自己紹介書を準備し、全項目にわたってしっかり記載をしてみましょう。(千葉大学と記載のある履歴書はライフセンターで販売されています。)
 履歴書・自己紹介書は、今後求められる就職関係の応募書類の基本となるものです。後に必要となる「エントリーシート」は履歴書・自己紹介書の内容を高度化したものであり、基本となる履歴書・自己紹介書がきちんと書けていなければ、その対応は覚束きません。

② 各企業専用の応募用紙、エントリーシートに対応しよう

 履歴書・自己紹介書とは別に、「エントリーシート」と言われる企業独自の応募用紙の提出を求める企業も多くあります。基本構造は履歴書・自己紹介書と変わりませんが、その企業が応募者に別途確認したいと考える独自の質問が設けられているのが一番の違いになります。
 企業が履歴書・自己紹介書とは別にエントリーシートを課す主な目的は、業界や自社に対する認識を問う深い質問をすることにより、応募者のプログラムへの参加意欲をはかるということになります。ですから、対象とする業界や企業・仕事について意識を持ってリサーチしないとうまく答えられないような設問があえて設けられているケースもあります。その業界や企業のことをよく知らず「なんとなく応募してきた学生」は、そういった設問への回答が浅く、そこで参加できなくなってしまいます。
 エントリーシートに対応するためには、まずは対象とする業界・企業・仕事について自分なりに研究を進めておくことが最も有効な対策となります。

インターンシップエントリーシートの見本

インターンシップエントリシートの見本

③ 書類選考でどんなことを表現すれば良い?

 応募書類で問われる「志望動機」と「自己PR」とは何でしょうか。志望動機は、数ある企業やプログラムの中で、なぜ今回自社を選んで参加してみようと考えたのか、その理由が問われていることになります。自己PRは、あなたの人間性を端的に表現するための一つの手段だと考えましょう。特にインターンシップでは、他大学の学生とグループで行動することが多くなります。雰囲気を乱さず、他の参加者や対応にあたる社員のモチベーションを下げるようなことがない人物であるということを知らせる必要があります。
 「参加意識が高く、前向きにプログラムに取り組んでくれそうな学生である」と読み手が感じられるように、各設問に対して表現してみましょう。

面接試験に対応する

① インターンシップの面接試験とは?

 インターンシップの面接試験は、あくまでプログラムへの参加者をセレクトするものであり、入社を前提とした採用選考試験とは若干問われる観点が変わってきます。
 まずは、インターンシップ参加の最重要事項である「何のために参加するのか?」という自身の目的意識をきちんと語れるように準備しておくことが大切です。

② グループディスカッションと個人面接

 インターンシップは他大学の学生とグループでプログラムに参加することが多くなるため、面接も、いわゆる「グループディスカッション」形式で、特にチームワークになじめるかどうかを見る企業が多いようです。あなたの持っているチームワーク適性を表現できるように参加してみましょう。個人面接では、志望動機が特に重要視されますが、ここでも「何を知りたい、確認したい、体感してみたいのか」ということを素直に表現することが大事です。

インターンシップ参加にあたって

 最後に、以下のようなことを念頭に置きながらインターンシップに参加をしてみましょう。

1. スプリングインターンシップも視野に入れよう

 夏季休業中の8~9月だけでなく、1~2月といった春季休業の期間にもインターンシップを実施する企業が増加してきました。ただし、夏ほど長期の日程が取れないため、one dayを始めとした短期間のプログラムで実施する企業が多いようです。
 就職活動が本格化する直前ということもありますので、最後に何か確認したいことや体験しておきたいことがあったら積極的に参加してみましょう。

2. インターンシップ参加が内定への必須条件ではない

 インターンシップへの参加の有無が、後の採用試験で有利、不利に影響するという話がありますが、インターンシップとその後の本選考の関係は企業ごとに異なります。
 インターンシップに参加した学生は、その企業の仕事を実際に体験してきているので、採用試験の際に話す志望動機や自己PR の説得力が増すという意味で有利に働くことは前述した通りとなります。

3. お客様意識は捨てて参加しよう

 インターンシップは参加さえすれば自然に知識などが身に付くかというと、そうではありません。企業側はプログラムを用意してくれますが、それを今後の就活に活用できるかどうかは現場でのみなさんの振る舞い一つにかかっています。何を体験して、どんなことを自分なりに確認してみたいのかを参加前にしっかり固めてから臨むことが大切です。

4. 企業側も学生に期待している

 インターンシップは早期から自社への学生認知度をアップできるというメリットの他に、現場で対応する社員のスキルアップや外部から見た自社の姿を学生の目を通して知りたいといった採用以外のメリットもあります。ですから、学生からの積極的な意見や感想の表明は企業側としては歓迎しています。ただプログラムを淡々とこなすのではなく、前掲した質問事項の見本等を参考に、企業の方々と積極的にコミュニケーションを取ってみましょう。

5. インターンシップの注意点

 有意義なインターンシップですが、残念ながら以下のような事例もありますので注意してください。

事例
  • 適切な指導がないのに、社員やアルバイトと同様の仕事をさせられ、職場体験といい難い内容だった。
  • フルタイムでの長期インターンシップの参加強要で学業に支障が出た。相談すると「大学なんて行かなくて良い。退学しろ」と言われた。
  • 内定をちらつかせてテレアポや訪問販売で高いノルマを課し、達成しないと人格否定された。

対策

  • 学業に支障が出るインターンシップは選ばない。
  • 適切な指導が無く、社員やアルバイトのような仕事をさせられている場合は労働を搾取されている可能性があるので、疑問に感じたら辞める勇気も必要。
  • 不安を感じたら一人で悩まずに就職支援課へ。