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平成28年度千葉大学公開市民講座「つくり つかう かたちの科学―国指定重要無形民俗文化財「木積の藤箕」を体感する―」を開催しました

掲載日:2016/12/27

 高等教育研究機構高大連携地域貢献部門の地域貢献専門部会では、本年度2回目となる公開市民講座「つくり つかう かたちの科学―国指定重要無形民俗文化財「木積の藤箕」を体感する―」を開催しました。「木積の藤箕」は、千葉県匝瑳市木積で14世紀から継承されていると伝えられ、2009年には国の重要無形民俗文化財に指定されています。この藤箕を「つくる」技術、効果的に「つかう」技術をともに知り、考えると同時に、実際に振るって「つかう」ことを体感しながらその「かたち」の意味をさぐる「場」となること目指しました。

「つくり つかう かたちの科学―国指定重要無形民俗文化財「木積の藤箕」を体感する―」
講演1:"箕"からみえる日本列島の文化史-弥生時代から使い続けてきた身近な道具-/榎 美香氏(千葉県立中央博物館大利根分館 主任上席研究員)
講演2:箕のかたちのなりたち-人の手による自然な形-/久保 光徳(千葉大学大学院工学研究科 教授)
実演1:木積の藤箕のつくりかた、つかいかた/行木 光一氏(木積箕づくり保存会 事務局長)
実演2:藤箕の振るい方-モーションキャプチャーでの解析-/植田 憲(千葉大学大学院工学研究科 教授)

日 時:平成28年12月17日(土)13:00~15:00
会 場:工学系総合研究棟2 2階 コンファレンスルーム

 講演1では榎講師が、藤箕を含めた箕の歴史的背景や種類の分布について、民具学的観点から解説いただきました。講演2では久保講師が、木積の藤箕の形と構造がいかに優れているか、造形力学的な分析を報告いたしました。講演と同時に、木積箕作り保存会の方々によって藤箕の製作をおこなっていただき、行木講師から製作工程についての解説をしていただきました。後半では、植田研究室(工学研究科)によるモーションキャプチャーカメラを導入した動作解析をおこない、熟練者の箕を振るう技術をよりわかりやすく視覚的に浮かび上がらせることに成功しました。最後に、参加のみなさんに箕を振るう体験をする「場」を設けました。一部の方にはモーションキャプチャーを身に付け、自らの動作を見ていただきました。また休憩時間や講座終了後も、参加者の方々から箕の製作過程から振るう技術についての深い質問を、講師の皆さんに投げかけられていました。
 本講座では「木積の藤箕」を取り上げ、歴史的観点(榎講師)と工学的観点(久保講師、植田講師)といった文理双方からの学術的なアプローチ、そして、藤箕を「つかう・つくる」場にいる製作者・使用者の観点(行木講師および木積箕作り保存会の皆さん)といった生活に根ざしたアプローチを融合させることによって、たいへん有意義な市民公開講座となったと思います。講師の皆さまのご尽力と参加者の方がたの積極的なお力添えに深謝いたします。
 千葉大学では地域の皆さまとともに、今後も引き続き「公開市民講座」を企画・開催してまいります。

当日の様子

榎氏による講演

行木氏

保存会の皆様による藤箕製作実演

講演の様子

植田教授

モーションキャプチャー測定