はじめに※実習プロフェッショナル(主に 3 年生)環境・エネルギー方針に基づき、3 年ごとの環境目的と 1 年ごとの環境目標を設定し、具体的な実施計画を学生委員会が原案作成し、環境 ISO 企画委員会に提出します。4 月には全学生・教職員を対象に「環境 ISO 基礎研修」を学生委員会が講師となって実施。年間を通じて省エネ、省資源、分別の推進、緑化美化活動などを行い、学内の環境意識を高めます。年 1 回の内部監査を学生委員会が主体となって運営し、教職員と共に監査を行います ( 詳細 p.34)。2024 年度は学生94 名が参加し、115 ヵ所を監査しました。また、環境目標・実施計画の達成状況を学生委員会が収集するほか、大学が発行する「サステナビリティレポート」の編集を担っています。11 月には EMS に関する学長による見直しが行われ、次年度の運用に活かします。見直しの結果、EMS マニュアルに修正が必要となった場合は学生委員会が原案を作成します。また、ISO 認証に関する審査が第三者の審査機関によって行われ、学生委員会は審査に必要な書類を収集するとともに、審査に同行して議事録を作成します。実習Ⅰ(主に1年生)ISO や EMS の基礎知識、内部監査や基礎研修等の実務に必要な技能を習得。また、企画立案の仕方やビジネススキルを学ぶほか、実際に上級生と一緒に活動に参加して、EMS の運用に携わります。内部監査員や基礎研修講師、外部審査の議事録作成などの EMS 運用上重要な実務を実習するとともに、企画長やプロジェ実習Ⅱ(主に 2 年生)クト統括などのリーダーを経験し、主体的に活動することで実務経験を積みます。実習Ⅲ(主に 3 年生)実習Ⅱ終了学生のうちの希望者が、自治体等にインターンして、EMS や環境政策について学び、提言を行ったり、地域創生のワークショップのファシリテーターを経験したりします。2024 年度は計 14 名の学生が参加しました。大学の EMS 運用の根幹業務及び高度なスキルを要する活動を行う学生を対象に、課題解決のための目標設定・年間計画・スケジューリング・タスク管理等の流れを1年かけて実践的に学習します。 千葉大学では学生主体で PDCA サイクル(計画(Plan)・実行(Do)・点検(Check)・見直し(Act))を確実に回し、持続可能なキャンパスづくりを進めています。 学生委員会の活動は、普遍教育科目 「環境マネジメントシステム実習」として単位化されており、座学・実務を通して EMSの専門知識やマネジメントの進め方を身につける場を提供しています。これにより、実務的な能力を持った人材の育成及び学生委員の確保と学生主体の EMS の持続的な運用が可能となっています。 千葉大学での実務経験を通して EMS に関する専門的な知識を持った学生であることを外部に対して示す学内資格です。実習Ⅱの受講後も継続して、学生委員会の役職に就いて活動した3年生に対して、学長から与えられます。2024 年度は 45 名を認定し、学生委員会発足以来 774 名の学生が取得しています。 千葉大学は、2024 年6月、持続可能性に関する優れた取り組みを評価する「International Green Gown Awards(国際グリーンガウン賞)」において、20 年以上にわたる学生主体の環境マネジメントシステム活動や企業との連携活動が評価され、Student Engagement(学生の関わり)部門のファイナリストに選出されました。ファイナリストに選ばれた28 か国 95 大学のうち、日本の大学は千葉大学のみでした。千葉大学は過去に同表彰制度で 2 回受賞されています。コラム 千葉大学が国際グリーンガウン賞のファイナリストに選出10PDCA サイクルと学生委員会の関わり単位化の仕組み「環境マネジメントシステム実習」資格認定制度「千葉大学環境エネルギーマネジメント実務士」環境目的・環境目標・実施計画の策定実施計画の実行監視測定・評価見直し・改善※普遍教育科目 : 英語、情報リテラシー、教養展開科目など、国際化・情報化した現代社会において必要な基礎的で共通な技能と知識を習得する科目。研修の様子記念撮影の様子千葉大学の事例紹介はこちら ( 英語 )PlanDoCheckAct
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