千葉大学サステナビリティレポート2025
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はじめに「NEXT Decennium 研究戦略推進本部」の設置産学官連携とアントレプレナーシップ教育の新たな拠点を始動千葉大学コネクトについてはこちらJ-PEAKS の取組体制記者発表の日に両組織の銘鈑前にて※1 NEXT Decennium:「次の 10 年間」という意味。編集担当:松井惺大(法政経学部2年) 千葉大学は、文部科学省・日本学術振興会の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」において、10 年後に国内外の学生や研究者に選ばれる大学を目指す「研究力の向上戦略」と、これを実現するための5年間の「研究力向上計画」を策定し、2023 年 12 月に採択されました。このビジョンの実現に向けて、2024 年5月1日、学長のリーダーシップのもとで全学的に推進体制を整えるための司令塔として「NEXT Decennium 研究戦略推進本部」と「NEXT Decennium 研究戦略推進会議」を設置しました。千葉大学は、免疫学・ワクチン学、予防医学、地球観測ビッグデータ、ニュートリノを活用したマルチメッセンジャー天文学など、強みと特色ある研究領域を軸に、学びと研究、イノベーションの好循環を生み出す環境を整え、地域と世界に選ばれる大学を目指して挑戦を続けます。2025 年4月1日、千葉大学は、大学の研究成果を社会に届ける新たな連結点として、大学が 100%出資する初めての完全子会社「株式会社千葉大学コネクト」を設立しました。さらに同日、課題解決型人材の育成を加速させる「千葉大学アントレプレナーシップセンター」(以下、アントレプレナーシップセンター)も設置しました。 「千葉大学コネクト」は、大学と社会をつなぐことをミッションに、民間等との共同研究の大型化を目指した企画・営業、貸ラボスペースの管理・運営、セミナーやデザインに関するコンサルティングなどの事業を展開します。大学での研究成果は、社会の様々な課題解決に向けた新しい知識や技術を生み出すポテンシャルを秘めています。社会ニーズとこれらの研究成果を社会に実装することで、イノベーションを創造し、地域社会の課題解決を目指します。 一方、「アントレプレナーシップセンター」は、全学横断でアントレプレナーシップ教育を推進する新しい拠点です。医薬理工系にとどまらず、人文社会科学系を含む幅広い分野を対象に、深い教養を土台とした課題設定力と挑戦力を育て、変化の時代に新しい価値を生み出せる自立したグローバル・アントレプレナー人材の養成を目指します。本センターは、起業家を育てる「アントレプレナーシップ教育」に限定せず、これまで実施してきたグローバル人材育成と課題解決型人材育成、ならびにイノベーション創出人材育成の融合を軸として、「社会課題からバックキャストして課題解決を行うアントレプレナー人材の育成」を目指します。 4月 24 日に開催された記者発表では、横手幸太郎学長をはじめ、株式会社千葉大学コネクトの山本智久代表取締役社長、小澤弘明アントレプレナーシップセンター長らが登壇し、地域と世界に開かれた千葉大学の新たな挑戦と展望を共有しました。 これら二つの拠点を軸に、千葉大学は研究力のさらなる向上と社会実装の加速を推進し、地域に根ざした持続可能なイノベーションエコシステムの構築を目指します。7※1アントレプレナーシップセンターについてはこちらTOPICS パートナーシップ

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