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緊急シンポジウム 私たちはいかに アフガニスタン人留学生を教えてきたか

緊急シンポジウム 私たちはいかに アフガニスタン人留学生を教えてきたか

2021/09/22

シンポジウム趣旨

 2001年以降、日本が政府の肝いりで取り組んできたアフガニスタン復興活動では、アフガニスタンの将来を担う若者・知識人を日本に招いて教育機会を提供する教育支援が大きな役割を占めていました。日本政府の国費、あるいはJICAなど公的機関が行った研修事業によって日本の大学・大学院に留学したアフガニスタン人学生は、過去20年間で1400人近くになります。

 これらのアフガニスタン人学生は、日本で技術、知識を学んだばかりでなく、思想・表現の自由や平等などといった基本的人権や民主主義的規範を身に着け、本国アフガニスタンに帰国後は、日本で学んだことを自国の復興に活かそうと、官民学さまざまな分野で活躍してきました。しかしながら、今般のアフガニスタン情勢の変動により、今後の政治的社会的混乱のなかで彼ら・彼女らがその役割を果たせる環境が引き続き確保できるかどうか、不透明な状態が続いています。なかには、いったん祖国を出ざるを得ない状態に追い込まれている者も、少なくありません。

 こうしたアフガニスタン留学生を受け入れ、教育機会を提供してきた大学などの教育機関に携わる我々としては、「教え子」たる彼ら・彼女らの、本国アフガニスタンにおける現状・将来に対して、大きな心配と危惧を抱かざるを得ません。我々は、彼ら・彼女らが引き続き精いっぱいの能力を発揮し、社会に貢献できるための安全が確保されることを切に望んでおり、そのためにあらゆる手立てを以て対応していただくよう、各方面にお願いしています。

 今回開催されるシンポジウムでは、過去20年にわたり日本の大学・教育機関が、いかにアフガニスタン人留学生を受け入れ、優秀な人材に育てていったか、彼ら・彼女らがいかに日本社会から多くのものを得てきたか、その経験を振り返りたいと思います。それによって、こうしたアフガニスタン人留学生が、アフガニスタンにとっての知識財産であるだけでなく、日本の国際協力にとっての大きな資産であり、彼ら・彼女らを守り続けることが国際社会の一員としての日本の責務であることを、再確認することが今求められています。みなさまのご参加をお待ちしております。

日時

2021年10月2日(土)13:00~17:30

形式

zoomによるオンライン

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