○国立大学法人千葉大学情報資産の管理及び取扱いに関する細則
(平成28年4月1日)
改正
平成31年4月1日
令和4年4月1日
令和7年4月1日
(趣旨)
第1条　この細則は，国立大学法人千葉大学情報安全管理規程(以下「規程」という。)第16条第3項の規定に基づき，国立大学法人千葉大学(以下「本学」という。)の情報資産を適正に管理し，及び保護するため，情報資産の管理及び取扱いに関する基本的要件及び実施手順に関し必要な事項を定めるものとする。
(適用範囲)
第2条　この細則は，規程第3条に規定する者に適用する。
(定義)
第3条　この細則における用語の定義は，規程に定めるもののほか，次項から第8項までに定めるところによる。
2　この細則において「格付」とは，本学の情報資産について，次に掲げる区分に従って格付を行うことをいう。
一　機密性の観点による格付の区分
格付の区分分類の基準
機密性3情報本学で取り扱う情報資産において，機密性の観点から格付をされたもののうち，秘密文書に相当する機密情報
機密性2情報本学で取り扱う情報資産において，機密性の観点から格付をされたもののうち，秘密文書には相当しないものの，その情報の漏えいにより，個人若しくは法人の権利が侵害され，又は本学の諸活動の遂行に支障を及ぼすおそれがある情報
機密性1情報本学で取り扱う情報資産において，機密性の観点から格付をされたもののうち，機密性の高い情報を含まないと判断された情報
二　完全性の観点による格付の区分
格付の区分分類の基準
完全性2情報本学で取り扱う情報資産において，完全性の観点から格付をされたもののうち，改ざん，誤操作又は破損により，個人若しくは法人の権利が侵害され，又は本学の諸活動の適確な遂行に支障（軽微なものを除く。）を及ぼすおそれがある情報
完全性1情報完全性2情報以外の情報
三　可用性の観点による格付の区分
格付の区分分類の基準
可用性2情報本学で取り扱う情報資産において，可用性の観点から格付けされたもののうち，滅失，紛失又は当該情報資産が利用不可能となることにより，個人若しくは法人の権利が侵害され，又は本学の諸活動の安定的な遂行に支障（軽微なものを除く。）を及ぼすおそれがある情報
可用性1情報可用性2情報以外の情報
3　この細則において「要機密情報」とは，前項第1号に掲げる機密性3情報及び機密性2情報をいう。
4　この細則において「指針」とは，CISOが本学の情報資産の管理及び取扱いについて具体的な手順を示した指針をいう。
5　この細則において「格付例示表」とは，指針において格付の区分ごとに本学の情報資産を例示した表をいう。
6　この細則において「要管理対策区域」とは，本学が管理する施設等（外部の組織から借用している施設等を含む。）本学の管理下にある区域であって，取り扱う情報を保護するために施設及び環境に係る対策が必要な区域をいう。
7　この細則において「クラス」とは，要管理対策区域をその対策の実施状況に応じて分類したものをいい，クラスの区分は次の表のとおりとする。
クラスの区分対策の実施状況
クラス3区域への立入りを許可されていない者の立入りを厳格に制限するため，壁，入退室時以外は常時施錠される扉等の強固な境界で仕切られた区域
クラス2区域への立入りを許可されていない者の立入りを制限するため，壁，施錠可能な扉等で仕切られており，役職員が全員不在の時には施錠される区域
クラス1本学が管理している施設内ではあるが，立入りの制限を特に行っていない区域
8　この細則において「持出行為」とは，クラス2以上の区域に保管している本学の情報資産を媒体に複製し，クラス1若しくは要管理対策区域外に持ち出し，電子メール等情報ネットワークを経由して送信し，又はファックスで送信する行為をいう。
(格付の決定)
第4条　役職員は，次の各号のいずれかに該当するときは，前条第2項各号の区分に基づき，格付を行うものとする。
一　情報資産を作成したとき。
二　役職員以外の者が作成した情報資産を入手したことにより，管理を開始するとき。
三　過去に作成又は入手した情報資産に格付が明示されていないとき。
2　前項の格付は，格付例示表を参照の上，決定するものとする。
(取扱制限の決定)
第5条　役職員は，前条の規定により，格付を行った情報資産について，機密性の観点による格付の区分に応じて，次の表のとおり取扱制限を決定するものとする。
格付の区分取扱制限
機密性3情報関係者限り
機密性2情報学内限り
機密性1情報なし
2　役職員は，機密性の観点による格付の区分に応じた取扱制限を，前項の取扱制限よりも厳格な内容で決定することができる。
3　役職員は，前2項に定める取扱制限のほか，指針において示す取扱制限の例示を踏まえ，当該情報資産に対する取扱制限を決定することができる。
(格付及び取扱制限の明示)
第6条　役職員は，前2条の規定により決定した情報資産の格付及び取扱制限について，当該情報資産の閲覧を許されている者が認識できる方法を用いて明示するものとする。
2　前項の規定にかかわらず，次に掲げる場合は，当該情報資産に対する格付及び取扱制限の明示を省略することができる。
一　格付例示表により格付を決定した場合
二　前条第1項の規定により取扱制限を決定した場合
3　役職員は，情報資産を作成する際に，参照又は入手した情報資産について既に格付及び取扱制限が明示されている場合には，原則として当該情報資産の格付及び取扱制限を継承するものとする。
4　役職員は，格付及び取扱制限が指定されている情報資産を学外者に譲渡する場合には，当該情報資産の格付及び取扱制限に応じて適切に取り扱われるよう，取扱い上の留意事項を確実に伝達するなどの措置を講ずるものとする。
(格付及び取扱制限の明示に関する具体の方法)
第7条　前条の規定による格付及び取扱制限の明示に関する具体の方法は，指針において示すものとする。
(格付及び取扱制限の変更)
第8条　役職員は，当該情報資産の格付及び取扱制限を見直す必要があると考える場合には，当該格付及び取扱制限の決定者(決定を引き継いだ者を含む。)，直属の上司又は部局情報保護管理者(役員にあってはCISO)に相談するものとする。
2　前項の規定により相談を受けた者は，情報資産の格付及び取扱制限を見直し，変更する必要があると認めた場合には，当該情報資産に対して新たな格付及び取扱制限を決定しなければならない。
3　役職員は，前2項の規定により情報資産の格付及び取扱制限が変更された場合には，当該情報資産に新たに決定された格付及び取扱制限を明示するとともに，変更前に当該情報資産を参照した者に対して，その旨を可能な限り周知し，同一の情報資産が異なる格付及び取扱制限とならないように努めなければならない。
(要機密情報の保管)
第9条　役職員は，要機密情報を保管する場合には，指針に基づき，当該情報資産の格付及び取扱制限に応じて適切な措置を講ずるものとする。
2　前項に定めるもののほか，保有個人情報を含む要機密情報の保管については，国立大学法人千葉大学個人情報管理規程の定めるところによる。
(要機密情報の持出行為)
第10条　役職員は，要機密情報の持出行為をする場合には指針に基づき，安全確保のために適切な措置を講ずるものとする。
(要機密情報の提供)
第11条　役職員が要機密情報を学外者に提供する場合における必要な手続については，指針の定めるところによる。
第12条　削除
(学生の成績及び成績評価の基礎資料等の取扱い)
第13条　学生の成績及び成績評価のための基礎資料(学生の名簿を含む。)の取扱いについては，別に定める。
(要機密情報を記録した媒体の廃棄)
第14条　役職員は，要機密情報を記録した媒体（過去に要機密情報を記録したことがある媒体を含む。以下同じ。）が不要となった場合には，速やかに全ての情報資産を復元困難な状態にし，廃棄しなければならない。ただし，当該情報が記録されている法人文書の保存期間(国立大学法人千葉大学法人文書管理規程第12条第1号の規定により設定された保存期間をいう。)が満了していない場合は，この限りでない。
(要機密情報を記録した媒体の廃棄に関する具体の方法)
第15条　要機密情報を記録した媒体の廃棄に関する具体の方法は，指針において示すものとする。
(学生等による情報の取扱い)
第16条　部局情報保護管理責任者は，規程第16条第2項の規定により学生等に情報資産の利用を許可する場合には，学生等が，情報資産の格付及び取扱制限に応じて当該情報資産(以下「利用情報」という。)を取り扱うよう措置しなければならない。
2　部局情報保護管理責任者は，利用情報が要機密情報である場合には，学生等による当該情報の持出行為及び学生等から学外者に当該情報を提供することを禁止するものとする。ただし，機密性2情報に限り，やむを得ない事情があって，かつ，学外者への情報提供を伴わない場合には，指針に基づき必要な手続を行うことにより，持出行為を許可することができる。
3　前項に定めるもののほか，学生等は，役職員に準じて利用情報を取り扱うものとする。
(部局独自の実施手順書)
第17条　部局情報保護管理責任者は，この細則に規定する事項のほか，情報セキュリティの実施に当たり，必要な事項について実施手順書を策定することができる。
(部局独自の実施手順書の届出等)
第18条　部局情報保護管理責任者は，前条の規定により実施手順書を策定した場合には，これをCISOに届け出なければならない。
2　CISOは，前項の届出があった場合，実施手順書の内容を検討し，次の各号のいずれかに該当すると判断するときは，部局情報保護管理責任者に必要な修正を指示し，修正が完了するまで当該実施手順書による実施の停止を指示することができる。
一　当該実施手順書の実施により全学で要求される情報セキュリティの水準を低下させるおそれがあるとき。
二　情報セキュリティに関する全学共通の要件又は実施手順を緩和することとなるとき。
(CISOからの通知)
第19条　CISOは，この細則に定めるもののほか，情報資産の管理及び取扱いに関し必要な事項について，部局情報保護管理責任者に通知するものとする。
2　部局情報保護管理責任者は，前項の通知があったときは，その内容を当該部局に所属する職員に周知するとともに，必要な措置を講じ，その実施状況を記録しなければならない。
附　則
この細則は，平成28年4月1日から施行する。