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ディズニー・アニメーション映画のオリジナル画約250点 米ウォルト・ディズニー社へ返還

掲載日:2008/03/14

国立大学法人 千葉大学(学長:古在豊樹)は、平成17年に本学で「発見」されたことを発表した米ウォルト・ディズニー社(以下、米ディズニー社)の初期アニメーション映画のオリジナル画約250点(セル画、背景画、コンセプトアート、ストーリーボード等)を、同社に返還することといたしました。

このオリジナル画は、昭和35年に日本国内の百貨店17ヶ所で開催された美術展『動画芸術 ウォルト・ディズニー展』の展示作品で、翌年、国立近代美術館で開催された「アニメーションの芸術」展においても公開されました。会期終了後、米ディズニー社はこれらの作品を国立近代美術館に寄贈しましたが、教育・研究目的で千葉大学が譲り受けたものです。その後、大学のキャンパス移転などを経ながらも、作品は工学部棟内に永年収蔵され、学内でもほとんど知られることなく保管されてきました。

平成16年、工学部関係者が米ディズニー社の日本法人ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社へ作品について照会したことが契機となり、それらが米ディズニー社制作のものであることが確認されました。その後、これらの作品に修復作業が施され、発見された250点のうち約200点が平成18年7月から翌年9月まで東京都現代美術館など全国5か所で開催されたアニメーション美術展「ディズニー・アート展」で、米ディズニー社の所蔵作品約350点とともに一般公開されました。

本学では、これらの作品を学術資料として活用してきましたが、同アート展の反響の大きさを通じて作品の歴史的・芸術的な価値を改めて認識するとともに、より幅広い活用を図るべきなのではないかと考えました。一方で、作品を次世代に良好な形で引き継ぐため保管に万全を期すことも重要な課題と捉えました。
そして、本学での教育研究活動を継続しながら、これらの課題に応える方法について検討を重ねた結果、作品の制作者・著作権者であり、アニメーション・アート専門の収蔵・研究施設であるアニメーション・リサーチライブラリーを有する米ディズニー社に作品を委ねることが最良の選択であると結論づけました。米ディズニー社も本学の申し入れを快諾し、全作品を同社に返還することといたしました。 米ディズニー社からは、今回の返還に際し、これまで本学が実施してきた教育研究活動が引き続き行えるよう配慮いただき、返還される作品をデジタル処理した高画質の複製画も寄贈されます。

また、本学が貴重な作品を45年以上大切に保管してきたことへの謝意として、米ディズニー社から百万USドル(約1億円)の奨学金が寄附されました。この奨学金は、アートやアニメーション教育の振興および次代を担う子ども達の育成に関する教育研究の振興、学生による国際貢献活動に対する支援などに役立てていく予定です。

ウォルト・ディズニー・アニメーション・リサーチライブラリーについて

1994年に設立された、ウォルト・ディズニー・アニメーション・リサーチライブラリー(The Walt Disney Animation Research Library、以下ARL)は、ウォルト・ディズニー・フィーチャー・アニメーション部門に属する、ディズニーの短編・長編アニメーション映画のアート作品や関連資料を保管する施設で、アニメーション・アートのアーカイブとしては、世界最大の規模を誇ります。 ARLの保管するアニメーション・アートは、背景画からレイアウト、セル画、ストーリースケッチ、コンセプトアート、モデルシート、マケットまで多岐に亘っています。また、アーティストが生み出したこれらの芸術作品はディズニー社の重要な資産として、大切に保管されています。リサーチャー、展示デザイナー、コレクション・マネージャーなど経験豊かな熟練したスタッフが業務に従事しています。

ARLのレラ・スミス館長(左)と古在学長(右)
ARLのレラ・スミス館長(左)と古在学長(右)


 「花と木」 (シリー・シンフォニー・シリーズ)
「花と木」 (シリー・シンフォニー・シリーズ)

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財務部 財務課