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入学式 学長告辞

掲載日:2015/04/08

学部入学式告示

 新入生の皆さん、千葉大学入学おめでとうございます。また、新入生のご家族の皆様に、心よりお慶びを申し上げます。そして本日ここに、熊谷千葉市長、齋藤前学長、経営協議会委員をはじめ、大勢の教職員とともに平成27年度千葉大学入学式を挙行できますことをまことに嬉しく思います。


 この春は、新入生の皆さんにとって格別のものであり、まさに人生の大きな一歩となることと思います。千葉大学が、皆さんの抱いている夢や希望の実現に向けた「学びの場」となることを願っています。そして、全ての教職員や先輩達は、皆さんの目標達成に協働できることを喜びとし、誇りとしています。


 千葉大学は、明治5年に設立された印旛官員共立学舎や共立病院などを前身としており、昭和24年に学芸学部、医学部、薬学部、工芸学部、園芸学部の5学部からなる新制千葉大学として発足しました。そして現在では9学部、11研究科を有する総合大学に発展し、海外から約900名の留学生を含む約15,000名の学生が学んでいます。これまでの卒業生・修了生の数は、14万人余を数え、その多くが日本のみならず世界各国で活躍しています。皆さんが、このような歴史と伝統ある千葉大学で学ぶことにより、本学の基本理念とする「つねにより高きものをめざして」、真に広い視野をもって何事にも誠実に取り組む人材となることを心から期待しています。


 世界に目を向けますと、航空や海運の航路増大、情報通信技術の発達によるグローバル化の急速な進展により、社会の構造が著しく変化してきています。一方で、相変わらず民族紛争、宗教問題ばかりでなく地球規模の環境汚染、新興感染症の危険などの諸課題が存在しています。我が国では、少子高齢化が進み、これまで人類が経験したことの無い超高齢化社会を迎えています。また、国家財政の慢性的な赤字体質、社会保障や経済・外交のあり方、さらに4年前には東日本大震災を経験し、エネルギー政策、災害への備えなど喫緊の課題が山積しています。これらの課題を乗り越え持続的に発展するためには、創造的で活力のある若手人材の育成が急務となっています。特に、グローバル化が加速する世界にあっては、異文化体験とともに豊かな語学力を身に付けることはもとより、国際的に活躍できる創造的な若手人材の育成が強く望まれています。


 千葉大学では、このようなグローバル化に対応した人材の育成に向けて、英語によるコミュニケーション能力向上のための教育カリキュラムを充実させるとともに、皆さんが幅広い視野で学べるように、総合大学としての特色を生かした数多くの授業科目を準備しています。そして来年度には、グローバル人材の育成に特化した新しい「国際教養学部」を設置する予定にしています。さらに、全国に先駆けてアカデミック・リンク・センターを設置して、学生たちがアクティブに自分から学ぶ環境を整えています。新入生の皆さんは自立した個人として、自主的に学び、グローバル化した社会で活躍するために必要な能力を高めるとともに、自己の存在を世界の中で理解できるようになってほしいと思います。


 こうした千葉大学での教育をとおして、皆さんには将来に向けた自分の夢を描いてほしいと願っています。そのためにも、千葉大学を「学びの場」としてだけでなく、自分に向いていることや一生かけてやりたいことを見つけるための「探求の場」としていただきたいと思います。皆さん自身の持つ限りない可能性を、千葉大学における活動の中から見つけ出し、その可能性を基に確固たる人生を送ることができるような独自の夢を描き、その夢を広げ、かつその実現に向けて努力するようにしてください。


 大学では、将来の夢を描くことに集中できることが、これまでの高校時代とは大きく異なる点です。これまでの皆さんは、「答えの有る問い」に如何に間違いなく、かつ早く解答を出すという訓練を行ってきました。この訓練により、皆さんは「知能」を高めてきました。しかし、いくら知能を高めても自分の夢は描けません。自分の夢を描くためには、物事の本質を知り、創造的に考える能力である「知性」の力が必要になります。この「知性」の力は、「答えの無い問い」を問い続けることにより磨かれ深まっていくのです。「自分の将来の夢は何か」という問いも正解などなく、早く描けたからといって、必ずしも素晴らしいわけではありません。千葉大学では、このように「答えの無い問い」に対して積極的に問い続ける努力をすることにより、皆さんの知性を磨いてほしいと願っています。


 さらに、皆さん自身の普遍的な価値観を創造し、その価値観にそって自己の人格の修養に努めてほしいと思います。人格の修養には、「知性」を磨くことに加えて、豊かな「教養」を身に付けることが必要です。そのためには、千葉大学で開講されている豊富な普遍教育科目の中から皆さんの希望にそった科目を選択し学ぶだけでなく、世界の文化・芸術に深く触れてみることや、海外に飛び出して異文化を実地で体験することをお勧めします。千葉大学では多彩な留学プログラムを準備して、皆さんが自分に適したプログラムで海外留学を経験し、グローバルな視点での教養を身に付けることが出来るように応援しています。


 また人格の修養には、皆さんの人生の師となる方を見つけ出すことも重要です。人生の師となる方は、年齢や学歴などには関係しませんし、求めなければ現れません。歴史的に偉人や聖人と称される方の中から見出そうとするのも良いでしょう。皆さんが師と仰ぐ方から受ける薫陶は、人格形成ばかりでなく、自身の価値観や将来に大きく影響してきます。そして、何事にも失敗を恐れず積極的に「チャレンジ」するようにしてください。「チャレンジ」の結果がどのようなものであれ、その経験のひとつひとつが皆さんの人格形成にとって掛け替えのない糧となることでしょう。千葉大学でのアクティブな活動を通して、知性を磨き、人格の修養に努めてほしいと願っています。


 未来の明るい社会をつくり出してゆく皆さんが、千葉大学において生涯にわたる夢を描けることを祈念するとともに、千葉大学は皆さんの夢の広がりに向けて最大限の支援をすることをお約束して、告辞といたします。

平成27年4月8日
千葉大学長 徳久剛史

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 ■入学許可
   文学部入学生196名、教育学部及び特別支援教育特別専攻科入学生471名、法政経学部入学生375名、理学部入学生222名、
   医学部入学生122名、薬学部入学生87名、看護学部入学生93名、工学部入学生769名、園芸学部及び園芸別科入学生232名
    
 (お詫び)
   本日の入学式において、学部別の入学生数を口頭で発表する際、「工学部入学生769名」が漏れてしまいました。
   心よりお詫び申し上げます。