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大学院入学式 学長挨拶

掲載日:2015/10/01

 千葉大学大学院に入学された皆さん、おめでとうございます。研究心にあふれる皆さんを国内のみならず、世界各国からお迎えできましたことをたいへん嬉しく思っております。教職員一同も、皆さんの目標達成に協働できることを楽しみにしています。また、ご家族の方々のご臨席に心より感謝申し上げますとともに、入学された方々の学問への旅立ちを温かく見守ってくださるようお願い申し上げます。

 入学された皆さんは、これまで受けてきた高等教育の集大成として、学部での経験と実績を基に、学術の理論及び応用を研究し、高度の研究能力や専門学識を究め、専門性の高い職業を担うための卓越した能力を培っていただきたいと思います。そして、皆さんの夢を育んでいただきたいと思います。

 皆さんがこれから始める研究活動には、その内容から大きく基礎研究と応用研究とに分けられます。基礎研究は、現象や観察可能な事実に関する基本原理の解明や新しい知識を得るために行われる知的活動です。また応用研究は、基本原理を実社会へ役立つようにする研究や、既に実用化されている方法に関して新たな応用方法を探索する研究で、その成果が世の中に役立つ知的活動です。一般的には基礎研究の成果の延長上に応用研究がありますが、どちらも人類の幸福と発展のためには不可欠です。

 皆さんがこれから大学院で行う研究活動が、基礎研究であれ、応用研究であれ、是非心掛けてほしいことが二つあります。一つは、皆さんが行う研究の成果についてです。全ての研究活動は、研究者個人の探究心が出発点です。その研究活動により、未知なるものを明らかにしたり、その成果が世の中で広く利用されたりした時の喜びは、何物にも代えがたいものがあります。私は、その研究成果が自分自身の喜びであるだけでなく、人類にとっての喜びであってほしいと願っています。そのためには、絶えずご自身の研究成果の普遍的な価値について考えるようにしてください。

 二つ目は、研究倫理を守ってほしいことです。今日のように研究成果に対する時代の要請が強くなると、自己利益誘導に関連した研究者の倫理違反が見られるようになって来ています。千葉大学は、研究者が当然備えるべき倫理として「研究者の行動規範」を定めています。皆さんには、この「研究者の行動規範」を必ず遵守していただくよう、お願いします。

 私は、研究活動の内容と成果は、研究者の人格の表れであると思っています。研究課題の解明に向けて、どのように研究を進めていくか、得られた研究成果をどのように論文にまとめていくかという過程において、その研究者の人格が表れてきます。そして、人格的に優れた研究者のみが、生涯にわたり研究活動を続けていくことが出来ると思っています。そのため将来、優れた研究者や実務家となるには、研究成果を上げることも重要ですが、自らの人間性を高めることも大変重要だと思っています。ご自身の夢の実現に向かって、つねに高い倫理観の下に、真摯な探究心、研究心を持ち続けるとともに、不断の努力を惜しまず、ご自身の人間性を磨いていってください。

 皆さんのこれからの大学院生活が、実り多きものとなり、将来は、研究者や実務家としてグローバル化社会の第一線で活躍できるよう大きく成長されることを心から願って、挨拶といたします。本日は、ご入学誠におめでとうございます。

平成27年10月1日
千葉大学長 徳久剛史