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平成28年度 千葉大学卒業式 答辞

掲載日:2017/03/29

  桜の蕾も膨らみ始め、暖かな日差しに春の訪れを感じる季節となりました。本日は、諸先生方並びにご来賓の皆様のご臨席のもと、このような盛大な式典を催して頂いたことに、卒業生を代表して厚く御礼申し上げます。

  私たちは四年あるいは六年前の春に、この千葉大学の一員として新しく踏み出しました。入学当初は生活の変化に対応しきれずに戸惑うこともありましたが、諸先生方のご指導や職員の皆様からのサポートのおかげで、恵まれた環境で学業に専念することができたと実感しております。また、日本の国立大学の中でも有数の在学生数を誇る千葉大学という学び舎で、多くの人々と関わり合い、濃密に過ごした大学生活は、私たちの貴重な時間となりました。

  卒業を迎えた今、千葉大学で過ごした四年間を振り返りますと、入学当初のある講義で先生から頂いた『今を全力で真剣に生きなさい』という言葉が思い出されます。あの日以来、この言葉は私の中に留まり、自己研鑽のための原動力となりました。そして私はこの言葉を胸に、学業やサークル活動、研究活動に対し自分が出来る限りの努力を惜しまずに続けてきたつもりです。しかし、全力で物事に取り組む余り、時として意見の異なる相手と激しく対立し、思い悩むことがありました。異なる価値観を持つ者同士では、同じ物事に対しても考え方や接し方が全くの別物となることを、身をもって経験したのです。しかしある時、それぞれの価値観の中にはそれぞれの正しさがあること、不条理に感じられる他者の価値観の中にも理路整然とした考えがあることに気づきました。そして、第三者の立場になって自分と相手の価値観の違いを客観的に捉えることが出来たとき、それまで停滞していた問題が瞬時に解決したのです。この経験から学んだことは、多様な視点から物事を捉えることが、人間関係ばかりでなく、様々な問題解決の打開策になりえる、ということです。そしてこのような経験をすることができたのも、すべては四年前に出会った1つの言葉、『今を全力で真剣に生きなさい』という恩師の言葉がきっかけであったと言えます。大学生活で得たこれらの経験は、私の人生においてかけがえのない、大きな財産となったと、心から感じています。

  私は、多くの千葉大生には、普段は物静かではあっても、目の前の課題に真摯に、忍耐強く取り組む気質があると感じています。世界情勢が激動する今こそ、他者とのコミュニケーションをより積極的に図り、円滑な社会を実現する力が求められています。四月から一人一人の進む道は異なりますが、千葉大学で培った知識や技術、精神を活かして、世の中に山積する問題を解決するため、卒業生一同精進して参りたいと思います。

  最後になりますが、今日までご指導、ご支援して頂いた諸先生方、職員の皆様、支え合い励まし合ってきた友人たち、そして何より、どのような時にも一番近くで支えてくれた家族に、心より御礼申し上げます。本日ご臨席して頂きました皆様方のご健康と千葉大学の更なる発展をお祈りし、答辞とさせて頂きます。

平成29年3月23日
卒業生・修了生代表
工学部共生応用化学科
岩舘秀樹