学科・科目の種別等

専門科目生物生産科学科
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授業コード H1210301 科目コード H12103
授業の方法 講義 単位数 2
期別 後期 曜日・時限 火2
授業科目

土壌生化学

Soil Biochemistry
担当教員 犬伏 和之
履修年次/セメスター 3〜4
受講対象 自学部他学科の学生
他学部学生
科目等履修生
土壌学概論または環境土壌学の履修者が望ましい。
教室等 園 307講義室
概要  土壌を経由して生物に必要な元素や物質の多くが地球上で循環し、その制御には土壌中での生化学変化の理解が重要な鍵を握っている。こうした生化学反応とそれに関わる生物群の働きを理解し生物生産と環境保全における土壌機能の維持・強化の方策を考える。
目的・目標 「土は生きている」と比喩されるように土壌表面からは絶えず二酸化炭素が放出され、酸素が吸収されている。このように土壌を経由して生物に必要な元素や物質の多くが地球上で循環しており、その制御には土壌中での生化学変化の理解が重要な鍵を握っている。本講義では土壌中で起こる生化学反応とそれに関わる生物群の働きを理解し、生物生産と環境保全における土壌機能の維持・強化の方策を考える。
授業計画・授業内容 1   土壌生化学の対象領域を関連分野とのつながりから概説する。
2〜3 土壌中の酸化還元反応と有機物分解反応について解説し、水田の特徴を理解する。
4〜5 土壌有機物の構成,集積と炭素分解モデル、地球温暖化との関連について解説する。
6〜7 窒素固定、硝化、脱窒など土壌中の窒素代謝反応について解説し、相互関係を理解する。
8   土壌中のイオウ・鉄代謝反応について解説し、酸性雨、酸性硫酸塩土壌などを理解する。
9〜10 土壌微生物バイオマスの概念を解説し、代謝回転速度や養分保持、環境指標の機
能を理解する。
11〜12 土壌酵素反応について解説し、その発現部位としての根圏、コンポストなどを理解する。
13〜14 分子生物学的手法の土壌生化学における応用と組替え微生物の野外利用について理解する。
15 テスト
キーワード 物質循環,生化学反応,土壌有機物,環境保全,微生物生態
教科書・参考書 土壌微生物生態学 / 堀越孝雄, 二井一禎編. -- 朝倉書店、
土壌生化学 / 木村眞人, 仁王以智夫著者代表. -- 朝倉書店、
新土壌学 / 久馬一剛 [ほか] 共著. -- 朝倉書店、
環境土壌学 : 人間の環境としての土壌学 / 松井健, 岡崎正規編著. -- 朝倉書店
評価方法・基準 テストの評点(約8割)、出席状況・その他(約2割)により総合的に評価する。
テストでは講義および予復習で習得した知識の体系的論述が出来るか、生物生産と環
境保全における土壌機能の維持・強化の方策を考察できるかどうかを評価基準とする。
関連科目 土壌学概論、土壌微生物学、生物生産基礎科学実験C、土壌学実験
履修要件 土壌学概論または環境土壌学を履修したものが望ましい。
備考 国家・地方公務員採用試験(農学・農芸化学・林学)には土壌学が含まれており,土壌生化学に関する出題があります.教職(理科コース)の科目です.