学科・科目の種別等

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専門科目緑地・環境学科
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授業コード |
H2021101 |
科目コード |
H20211 |
授業の方法 |
講義 |
単位数 |
2 |
期別 |
後期 |
曜日・時限 |
火1 |
授業科目 |
環境植栽学I
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Planting Design I |
担当教員 |
藤井 英二郎 |
履修年次/セメスター |
2〜4 |
受講対象 |
自学部他学科の学生 |
可 |
他学部学生 |
可 |
科目等履修生 |
可 |
教室等 |
園 合同講義室 |
概要 |
生活環境を構成する植栽の意義や特性、植栽の設計・施工・管理の基礎となる植物・植生と気象・土壌などとの関わり、生活環境に求められるさまざまな機能、植栽の施工・管理技術について説明すると共に、それらを総合する考え方や技術について説明する。 |
目的・目標 |
植物が人々の生活環境のなかでどのような役割や意義をもっているかについて理解し、生活環境や植栽のあり方について考える基礎的知識を身に付ける。次に、植栽の設計・施工・管理の基礎となる植物・植生と気象・土壌などとの関わりや、人の生活環境で求められる植栽の多様な機能について理解する。また、植栽の設計・施工・管理の基本的技術について理解する。最後に、それぞれの生活環境の主体である生活者とともに植栽に関わる様々な要因を総合し、生活環境を具体的に整備・管理する方法について学ぶ。
この科目は、緑地・環境学科の必修科目です。 |
授業計画・授業内容 |
講義は、以下のスケジュールで進める。講義の最後に毎回、質問・意見を提出してもらい、次の講義の冒頭でそれに答える。
1〜2 原論と植栽設計理念:生活環境を構成する植栽の意義と特性について説明する。建築や土木が形づくる空間に比べて、造園の空間特性は生物的であり、自然の営みと連動する環境であって、その基盤は植物である。合わせて、そこには人が生活する場として様々な機能が求められ、文化的要素が包含される。
3〜4 植物・植生の特性:植物、特に樹木の種類による成長過程の違いや環境との関わり、植生の構造と遷移や人為による変化などについて説明する。
5〜6 植栽施工・管理技術:移植や植栽基盤の整備に不可欠な根系の理解と技術の関係、樹形の形成過程と剪定技術の関係、植生遷移と植生管理技術の関係などについて説明する。
7〜9 植栽の生物的・物理的機能:二酸化炭素固定や生物種の保全に果たす植栽の生物的機能について説明する。次に、微気象緩和や遮光、防火などの植栽の物理的機能と、それらの機能を充たすための植栽構成について説明する。
10〜11 植栽の生理・心理的機能:植物を見たり、緑地に身を置くこと、栽培することによる生理・心理的効果について説明する。また、植物を介した人間関係の展開や地域社会の維持・形成に果たす植栽の社会的効果について触れる。
12〜13 植栽設計・施工と育成・管理 植栽設計では、緑地や生活環境全体のあり方について多くの人が納得する理念が求められる。その理念のもとに、それぞれの場に求められる様々な機能について優先順位を考え、それらを充たす構成を検討する。その構成は、その場の立地条件に適うものでなければならないし、法や条例に則りながら経済的合理性も求められる。また、その設計は植物やその場の自然を最大限保全することを基本とするから施工と一体的に進められる。さらに、成長や遷移予測を踏まえた時間計画が求められ、設計で意図した構成を達成するまでの育成計画と、その後の管理計画が必要となる。植栽設計は、これらのプロセスの予測や経過を踏まえながら何度となくフィードバックしながら進められるものであり、それはそこに生活する人や利用者の意向や動態を踏まえながら進める必要がある。
14 テスト
15 講評 |
キーワード |
環境植栽、植栽の生態学的基礎、植栽の機能、設計・施工・管理技術 |
教科書・参考書 |
新田伸三(1975)『植栽の理論と実際』鹿島出版会、沼田眞編(1969)『図説植物生態学』朝倉書店、同(1953)『生態学方法論』古今書院、同(1972)『植物たちの生』岩波書店、八田洋章(1998)『木の見かた、楽しみかた』朝日新聞社、Claus Mattheck,Helge Breloer著、藤井英二郎・宮越リカ訳(1998)樹木からのメッセージー樹木の危険度診断、誠文堂新光社、浅野二郎・石川格編著(1988)造園技術ハンドブック、誠文堂新光社、唐木順三(1970)『日本人の心の歴史』(上・下)筑摩書房、オギュスタン・ベルク著、中村良夫(1982)『風景学入門』中央公論社、篠田勝英訳(1988)『風土の日本ー自然と文化の通態』筑摩書房、守山弘(1988)『自然を守るとはどういうことか』農山漁村文化協会、藤井英二郎(1995)『見る庭と触れる庭ー日本人の緑地観』淡交社、ソーラーシステム研究グループ(1994)『循環都市へのこころみー環境をいかに取り戻すか』日本放送出版協会 |
評価方法・基準 |
毎回、講義の最後に質問や意見を書いたメモを提出してもらい、理解の度合いや出席状況を確認する。成績は、テストの評点をもとに評価する。
評価基準は、次の項目の理解度と、それを論理的に整理し文章に表現する能力。生活環境における植栽の意義に関わる基礎的知識、植栽の設計・施工・管理の基礎となる生態学的知識や植栽の機能、植栽設計・施工・管理の基本的技術、生活環境の主体である生活者とともに植栽に関わる様々な要因を総合し整備・管理を具体化する技術。 |
関連科目 |
環境植栽学・、環境緑地学実験・実習・、同・、造園学原論、緑地植物学、植栽管理学、地被植物学、緑地生態学、都市緑化論、庭園デザイン学、庭園設計論 |
履修要件 |
なし |
備考 |
JABEE科目
緑地環境学プログラム学習・教育目標との対応:D,E |