学科(専攻)・科目の種別等

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教養展開科目(コアD関連)
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授業コード |
G15D12501 |
科目コード |
G15D125 |
授業の方法 |
講義 |
単位数 |
2 |
期別 |
後期 |
曜日・時限 |
火3 |
授業科目 |
歴史学E
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副題 |
近代日本のアジア認識 |
担当教員 |
山田 賢 |
受講対象 |
自学部他学科(自研究科他専攻) |
可 |
他学部(他研究科) |
可 |
科目等履修生 |
可 |
教室等 |
C11 |
概要 |
この講義で取り上げるのは、近現代の日本社会における「アジア」認識の問題である。換言すれば、実体としての「アジア」の歴史ではなく、近現代の日本社会が「アジア」をどのように認識・イメージしてきたか、を検討すべき課題とする。 |
目的・目標 |
日本近現代史における「アジア」認識の問題点を時間軸に沿って検討しつつ、私たちが現在その場の中にある日本という社会自体の考察に及ぶことを最終的な目的としている。 |
授業計画・授業内容 |
この講義は、日本社会の(つまりそれを構成している一分子である私の、あるいは私たちの)「アジア」認識の歴史を問うことにより、最終的には私たち自身の来歴・内面を問い直す試みとなるだろう。つまり、この授業は、講義のなかで紹介していく事例自体を、「知識」として習得していくことを目的としているわけではない。語られるであろう歴史的な諸事例は、私が、あなたがたが、自ら思索していくための前提であり、出発点に過ぎない。過去の事例を論じつつ、やがて分析の矛先は現在の日本社会(そしてその内側に存在している私たち自身)に向かわざるを得ないのであり(そうなることを期待する)、あたかも骨董を愛でるように安心して「過去」の歴史と向かい合うための授業ではない。むしろある種の苦痛を伴うことになるかもしれないが、それを厭わないで欲しい。
あなたがたの(そして私自身の)思索のための「素材」として提供する話題は、おおむね以下のようなものを予定している。
ガイダンス
1.序論 「支那」という呼称をめぐって−「差別」とはなにか
2.日本近世の「中国」認識−歴史的前提
3.福沢諭吉の「亜細亜」−「脱亜論」の論理
4.岡倉天心のアジア−「アジア」は一つか?
5.内藤湖南と津田左右吉−「興亜」と「脱亜」と
6.「日本人起源論」の系譜と「アジア」
7.歴史学者たちの「アジア」−南北対立論の系譜
8.オリエンタリズムと中国イメージー李香蘭の時代
9.反「近代」とアジア主義
10.「大東亜共栄圏」とは何だったか
11.アジア・太平洋戦争と「アジア」認識
12.戦後日本社会における「アジア」認識ー大塚久雄と「アジア」
13.そしていま
期末試験 |
教科書・参考書 |
教科書は使用しない。参考文献は授業時に指示する。 |
評価方法・基準 |
平常点(毎回のコメントカード・小テスト)50%、期末試験50% |