学科(専攻)・科目の種別等

専門科目 園芸学科
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授業コード H11330701 科目コード H113307
授業の方法 講義 単位数 2
期別 後期 曜日・時限 月1
授業科目

農業気象学

担当教員 松岡 延浩
履修年次/セメスター 2〜4 受入人数 50人
受講対象 自学部他学科(自研究科他専攻)  
他学部(他研究科)  
科目等履修生  
教室等 園 103講義室
概要 耕地を維持,管理するために必要な気象に関する基礎理論を概説する。前半は,気象要素の性質を理解しそれを使って耕地における熱や水分の移動,光合成について解説する。後半は,気候の形成とそれに適した農業生産,農業気象災害について解説する。
目的・目標 耕地を維持,管理するためには,様々な気象に関する基礎理論を知っておく必要がある。前半は,放射, 気温といった気象要素の性質を理解し,それを使って耕地における熱や水分の移動,光合成について解説する。後半は,気候の形成とそれに適した農業生産,農業気象災害について解説する。これらの講義内容を通して, 自分で現象を理解し農業技術に応用する能力を修得するすることを目標とする。
授業計画・授業内容 1.耕地の熱の授受:耕地における熱収支とそれに伴う熱移動形態(放射,顕熱,潜熱,地中熱伝導)について説明する。
2.放射:放射の物理的意味とそれに関する諸法則を説明する。
3.温度と湿度:熱と温度の違い,湿度の概念,耕地の温度分布,計測法について説明する。
4.降水、蒸発散と水収支:耕地の水収支の概念と降水,蒸発のメカニズムについて説明する。
5.風とエネルギーおよび物質の拡散・輸送:耕地における熱,水蒸気,運動量,炭酸ガスなどの移動と風の関係を説明する。
6.光合成と微気象:SPACの概念に基づいて,光合成を概説する。
7.水分代謝と微気象:蒸散と気象の関係を概説する。
8.作物群落の乾物生産と微気象:光合成と群落形態について説明する。
9.気候:世界と日本の気候について概説する。
10.気候と農業:気候と農業生産,作期計画について説明する。
11.局地気候:局地的な気候を利用した農業生産を紹介する。
12.農業と気象災害農:業気象災害の基本的考え方を概説する。
13.冷害:農業気象的に見た冷害について説明する。
14.凍霜:害農業気象的に見た凍霜害について説明する。
15.試験:学期末試験
キーワード 群落微気象,熱輸送,物質輸送,生物環境調節
教科書・参考書 新版農業気象学/堀口郁夫他共著,文永堂出版,1992
大気と放射過程/会田勝著,東京堂出版,1982
物質生産の生態学/黒岩澄雄著,東京大学出版会,1990
大気境界層の科学/近藤純正著,東京堂出版,1982
水環境の気象学/近藤純正著,朝倉書店,1994
評価方法・基準 レポートと試験。レポートは10回程度を予定している。配点は,100点満点中レポート60点,試験40点とし,その合計をもって評価する。生物環境調節に関わる技術者として必要な,システム全体のメカニズムを定量的に考える方法をどの程度身につけたかを評価する。60点以上を合格とする。
関連科目 緑地気象学,環境微気象学U
履修要件 緑地気象学および普遍教育程度の微積分学の内容を理解していること。事前にそれらの科目を履修しておくことが望ましい。
備考 JBAEE生物環境調節プログラム必修 対応する学習・教育目標:B
JABEE緑地環境学プログラム学習・教育目標との対応:E