学科(専攻)・科目の種別等

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社会科学研究専攻(M)
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授業コード |
I23300701 |
科目コード |
I233007 |
授業の方法 |
講義 |
単位数 |
2 |
期別 |
後期 |
曜日・時限 |
火2 |
授業科目 |
金融経済学I
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Financial Economics I |
担当教員 |
金子 文洋 |
履修年次/セメスター |
1・2 |
受講対象 |
自学部他学科(自研究科他専攻) |
可 |
他学部(他研究科) |
可 |
科目等履修生 |
可 |
概要 |
2期間有限状態の金融経済モデルを用いて、金融経済学の基礎理論を講義する。金融資産の市場取引を行うときの、投資家の最適ポートフォリオ選択、金融資産の価格付け法則、市場均衡の性質およびその社会的厚生上の特性について、詳しく解説する。 |
目的・目標 |
最適ポートフォリオ選択理論と金融資産価格付け理論の基礎を修得する。 |
授業計画・授業内容 |
投資家が選択する最適ポートフォリオの諸性質、金融経済の一般市場均衡における経済厚生、裁定行為や経済均衡が導く金融資産の価格付け法則等について、2期間有限状態の金融経済モデルを用いて、基礎理論を解説する。特に、経済の不確実性に伴って発生する所得や収益のリスクを、経済学的にどのように概念化し、どのように管理するべきかに力点を置く。講義は、以下のように進める予定である。
第1回:金融経済モデル構築(実物経済モデルとの関係)
第2回:投資家の最適ポートフォリオ選択条件と金融資産の価格付け
第3回:無裁定原理と危険中立価格付け法
第4回:金融経済モデルにおける経済厚生
第5回から第6回まで:期待効用理論およびその下での経済厚生の特徴付け
第7回:危険回避行動とリスクの指標
第8回から第10回まで:平均分散分析と資本市場価格モデル(CAPM)
第11回:効率的ポートフォリオの特徴付けと市場の効率性
第12回から第13回:確率的優越によるリスクの客観的順序付け
第14回:ポートフォリオ分離モデル
第15回:線形因子モデルによる裁定価格理論(APT)
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教科書・参考書 |
予習用として、下記の教科書を用いる。
池田昌幸著、「金融経済学の基礎」、朝倉書店、2000年。
参考文献は、講義の中で適宜指示する。 |
評価方法・基準 |
定期的に課される宿題の評点、および期末試験の評点で成績評価を決める。基本的に、前者を40%、後者を60%とするが、学生の不利にならないような範囲で、微小な変更を行うことがある。 |
関連科目 |
基礎ミクロ経済学、経済数学I、経済数学II、数理統計学I、金融工学I、動態経済分析I。 |
履修要件 |
金融経済アナリストプログラムが開設する「経済数学I」のレベルの、微積分および線形代数の知識を前提とする。また、同プログラムが開設する「基礎ミクロ経済学I」のレベルのミクロ経済学知識を前提とする。さらに、測度理論を使用せずに実数上の分布を取り扱うレベルの、初等的確率論の知識を前提とする。 |
備考 |
基本的に毎月1回のサイクルで、土曜日に都心でサテライト補講を行う。サテライト補講の会場および日程については、下記の「金融経済アナリストプログラム」のホームページを見ること。
http://www.le.chiba-u.ac.jp/economist/
また、これに付随して、週日の夜間や週末を使って、都心で「補講の補講」を実施する場合がある。受講者には、 これらの講義への出席を義務付ける。宿題は、サテライト補講の日程に沿って課されることになる。
講義内容とテキストの章立ての順番が異なるので、テキストを自分で読み進める際には、下記の講義内容と教科書の章・節の対応表を参考にすること。
(1) 無裁定原理と危険中立価格付け法
第1章第1節と第4章全部。
(2) 非完備市場における経済厚生と完備化
第7章全部。 <但し、理解するためには期待効用関数の知識が必要なので、
自習の際は第1章第2節を参照しながら読んでもらいたい。講義では、一般的
な効用関数について議論を進めるので、期待効用関数の知識はこの段階では
必要ない。>
(3) 期待効用理論とリスクの指標
第1章第2節から第6節まで。
(4) 平均分散モデル(CAPM)
第2章全部と第3章全部。
(5) 効率的ポートフォリオの性質
第5章第1節と第5章第3節。
(6) 確率的優越によるリスクの客観的順序付け
第5章第2節。
(7) ポートフォリオ分離
第5章第5節と第6章第1節から第2節まで。
<第5章第4節は例年カバーしない。今年度も
やらない予定。>
(8) 線形因子モデル(APT)
第6章第3節から第7節まで
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