学科(専攻)・科目の種別等

専門基礎科目 必修科目
・・・・・・・・・・・・・・・
授業コード N11301501 科目コード N113015
授業の方法 講義・演習 単位数 3
期別 前期 曜日・時限 金1・金2
授業科目

代謝栄養学

副題 生化学・栄養学
担当教員 田中 裕二 | 田中 裕二
履修年次/セメスター 2年次/第3セメスター 時間数 60時間 受入人数 80人
教室等 第一講義室 | 第一講義室
概要  生体の生命活動や健康に関与する事柄を生化学的な側面と栄養学的な側面から講義する.すなわち,生体内で生ずる種々の反応やその反応系に異常を来たして生じた疾患を生化学的・栄養学的に理解する.
目的・目標 【目的】
 生体の生命活動や健康に関与する事柄を化学的な側面と栄養学的な側面から理解する.すなわち,摂取した食物がどのように体内で代謝されるかについて三大栄養素である糖質,脂質,蛋白質を中心にミクロ的に学習するとともに,日常生活における健康の維持増進や疾病の回復に関与する栄養学的な要因についてマクロ的に学習する.

【目標】
1.三大栄養素である糖質,脂質,蛋白質の化学構造,機能およびその代謝についてミクロ的に理解するとともに,代謝が障害された場合に出現する症状や回復機序についても理解を深める.
2.ライフサイクルにおける栄養の重要性や食事と病態との関連,食事療法の意義と目的,治療食の種類を学習することにより,看護実践における栄養学的な知識を習得する.
授業計画・授業内容 ■第1回: 序章I 生化学序論
 生化学とは,看護と生化学,生化学の基礎知識

■第2回: 序章II 代謝学総論
 生体の基本代謝,酵素

■第3回〜第5回: 第1章 栄養素の役割(1)〜(3)
 栄養素の種類,栄養素の役割(糖質,脂質,蛋白質(アミノ酸),ビタミン,水,ミネラル)

■第6回〜第8回: 第2章 糖質代謝(1)〜(3)
 糖質の消化と吸収,糖質代謝の概要,グルコースの分解,糖新生,ペントースリン酸回路,
 グリコーゲン代謝,糖質の脂肪への変換,血糖の調節,糖尿病

■第9回〜第11回: 第3章 脂質代謝(1)〜(3)
 脂質の消化と吸収,血液中の脂質,高脂血症,脂質代謝の概要,脂肪酸の生合成,
 コレステロール代謝,プロスタグランジン

■第12回〜第14回: 第4章 蛋白質代謝(1)〜(3)
 蛋白質代謝の概要,蛋白質の消化と吸収,アミノ酸の代謝と利用,
 アミノ酸からの各種化合物の合成,アミノ酸からの他のアミノ酸の合成

■第15回,第16回: 第5章 核酸代謝(1), (2)
 核酸総論,核酸の構成要素,DNAとRNAの構造,核酸の合成と分解,DNAの傷害と修復,
 ヌクレオチドの代謝

■第17回,第18回: 第6章 エネルギー代謝および食事摂取基準(1), (2)
 食品のエネルギー,基礎代謝,活動時の代謝,日本人の食事摂取基準(2005年版)

■第19回,第20回: 第7章 ライフサイクルと栄養(1), (2)
 ライフサイクル,各ライフステージにおける栄養(乳幼児期,学童期・思春期,
 成人期[青年期,壮年期],成熟期・老年期)

■第21回: 第8章 食品栄養学
 食品の分類(食品群),各食品の特色

■第22回: 第9章 栄養状態の判定
 個人の栄養状態の判定,集団としての栄養状態の判定

■第23回,第24回: 第10章 臨床栄養(1), (2)
 臨床栄養の意義と目的,栄養摂取経路の選択,一般治療食

■第25回〜第27回: 第11章 治療食(1)〜(3)
 特別治療食

■第28回: 第12章 食事指導の実際
 概要,実際の食事指導

■第29回,第30回 試験
キーワード 生化学,栄養学,細胞,代謝,酵素,栄養素,糖質代謝,脂質代謝,蛋白質代謝,遺伝,核酸,基礎代謝,エネルギー代謝,日本人の栄養摂取基準,ライフサイクル,疾病と栄養,治療食
教科書・参考書 【教科書】
 ・わかりやすい生化学[第4版],ヌーヴェルヒロカワ,2006.(本体 2,300円)
 ・よくわかる専門基礎講座 栄養学,第1版,金原書院,2007.(本体 2,200円)
 ・講義は教科書および印刷物(講義資料)を併用する.

【印刷物】
 適宜,講義資料を配布し,教材として使用する.

【参考書】
 ・シンプル生化学(改訂第5版),南江堂,2007.(本体 2,800円)
 ・わかりやすい栄養学[第2版],ヌーヴェルヒロカワ,2003.(本体 2,100円)
 ・系統看護学講座 専門基礎3 人体の構造と機能[3] 栄養学,第10版,医学書院,2005.(本体 1,800円)
 ・系統看護学講座 別巻5 栄養食事療法,第1版,医学書院,2005.(本体 1,800円)
評価方法・基準 【評価方法】
 筆記試験,レポート,出席状況などを総合的に評価し,60点以上を合格とする.

【成績評価】
 終了試験(60点),小テスト(20点),レポート(10点),出席状況(10点)で評価する.

【評価基準】
 生命現象を主として生化学的な知識および栄養学的な知識と関連づけて理解できているかを確認する.

【試験内容】
 生化学(特に三大栄養素および核酸の性質および代謝について)および栄養学についての基本的な問題を出題する.
関連科目  化学,生物学,形態機能学I,形態機能学II,病態学I
備考 「学生による授業評価」を最終講義終了後に実施する.