学科(専攻)・科目の種別等

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法経学部
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授業コード |
A114C0301 |
科目コード |
A114C03 |
授業の方法 |
講義 |
単位数 |
4 |
期別 |
前期 |
曜日・時限 |
月2・木2 |
授業科目 |
刑事政策
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Crime and policy |
担当教員 |
後藤 弘子 | 後藤 弘子 |
履修年次/セメスター |
3・4年次 |
受講対象 |
自学部他学科(自研究科他専攻) |
可 |
他学部(他研究科) |
可 |
科目等履修生 |
可 |
概要 |
この授業では、現在のわが国の犯罪状況、犯罪に関する基本的な考え方、犯罪対策の実際など、犯罪に関連する問題を取り上げる。特に、最近活発な犯罪関連立法に焦点を当てる。さらに、犯罪には被害者が必ず存在することから、被害者と犯罪についても考える。 |
目的・目標 |
犯罪対策は、国家に課せられた義務の一つである。この授業では、犯罪に対して、わが国が現在どのような対応を考えているのかについて、検討することを目的としている。なかでも、中心となるのは、各犯罪対策立法であり、その立法理由、内容等について、正確な知識を身につけるがこの授業の目標である。さらに、犯罪対策に実際かかわっている人等をゲストスピーカーとして呼ぶことで、犯罪対策についての理解を深めることに役立つ。 |
授業計画・授業内容 |
授業計画
授業は、以下の点で、シラバスの記載を異なる場合もあるが、基本的には以下の項目に沿って行われる。予想される事態としては、@国会開催期間に行われるため、新たな立法に触れる必要性、A新たな犯罪の発生による時事解説の必要性、B犯罪に対する新たな施策の策定・実施による言及の必要性である。なお、ゲストスピーカーについては、予定が異なることがある。確定した予定表は授業のはじめに配布する。
第1回 イントロダクション:刑事政策学とは、犯罪と刑罰について
第2回 最近の犯罪をめぐる立法・施策:介入の早期化、厳罰化、被害者の地位の保障
第3回 犯罪統計を読む:犯罪現象の把握方法、統計の種類、認知件数
第4回 死刑について(1)死刑制度の実際、外国との比較
第5回 死刑について(2)死刑制度をめぐる議論
第6回 死刑について(3)ビデオ『ライファーズ』、終身刑の可能性
第7回 死刑について(4)少年と死刑、光市母子殺害事件
第8回 修復的司法について(1)修復的司法とは何か、基本的な考え方
第9回 修復的司法について(2)日本での実践例(ゲストスピーカー)
第10回 修復的司法について(3)アメリカでの実践例(ビデオ)
第11回 修復的司法にういて(4)ルワンダのジェノサイド(ビデオ)、何が問題か
第12回 犯罪被害者の権利(1)犯罪被害者の状況の理解(ビデオ)
第13回 犯罪被害者の権利(2)犯罪被害者立法の歴史、成人事件と被害者参加制度、
第14回 犯罪被害者の権利(3)少年事件における被害者の権利、審判傍聴
第15回 財産刑の意義:罰金、科料、没収、追徴
第16回 犯罪者の処遇と自由刑:刑務所の実際(ゲストスピーカー)
第17回 施設内処遇(1)監獄法から刑事施設収容者法へ
第18回 施設内処遇(2)刑務作業、改善指導、教科指導
第19回 社会内処遇(1)社会内処遇の担い手(ビデオ)
第20回 社会内処遇(2)更生保護法の成立経緯、内容
第21回 社会内処遇(3)特別遵守事項、少年の保護観察
第22回 障がい者と処遇:精神障害者と処遇、発達障害と処遇
第23回 性犯罪者と処遇:性犯罪の実態、性犯罪者処遇プログラム
第24回 私的な領域における犯罪(1)児童虐待、高齢者虐待
第25回 私的な領域における犯罪(2)DV、ストーカー
第26回 少年法を考える(1)少年司法手続の流れと特徴(1)基本的な流れ(ビデオ)
第27回 少年法を考える(2)少年司法手続の流れと特徴(2)少年の健全育成、非公開の意味
第28回 少年法を考える(3)少年法改正、厳罰化
第29回 少年法を考える(4)少年事件報道、少年法の理念
第30回 少年法を考える(5)少年の処遇、少年院での処遇(ビデオ)
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教科書・参考書 |
教科書は、守山正・安部哲夫編著『ビギナーズ刑事政策』(成文堂、2008)。少年法に関しては、守山正・後藤弘子編著『ビギナーズ少年法(第2版補訂版)』(成文堂、2009)。教科書に準ずるものとして、『平成21年版犯罪白書』。なお、当該年度の犯罪白書に含まれている資料については、ネットで閲覧可能なため、原則として授業中には配布しない。 |
評価方法・基準 |
期末試験70%、ゲストスピーカー及びビデオに関するレポート合計2回=30% |
関連科目 |
刑法A、刑法B、刑事訴訟法 |