学科(専攻)・科目の種別等

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地域文化形成専攻(M)
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授業コード |
I21103001 |
科目コード |
I211030 |
授業の方法 |
講義・演習 |
単位数 |
2 |
期別 |
前期 |
曜日・時限 |
火4 |
授業科目 |
地域伝承資料論
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Japanese Area History and Literature |
副題 |
房総の地域文化を考える |
担当教員 |
久保 勇 |
履修年次/セメスター |
前期 |
時間数 |
30時間 |
受入人数 |
15名程度まで |
受講対象 |
自学部他学科(自研究科他専攻) |
可 |
他学部(他研究科) |
可 |
科目等履修生 |
可 |
概要 |
歴史事象とそれを伝える古典文学作品や史料などを読み解きつつ、地域伝承資料について考える。本年度は千葉県旭市に関わる『下総名勝図会』や『波布里集』を取り上げ、地域伝承資料を分析する問題意識や方法論等について学んでいく。 |
目的・目標 |
【目的】古典文学作品(歴史史料)の中には、特定の地域についての伝承を取り込んでいる作品がある。これらの地域伝承がどのような経路をたどり、どのような変容を経ていったのか?文学作品の成立問題としても、地域文化形成の問題としても重要な課題である。かなり多くの古典文学作品は「中央」で成立しているが、「地方」を描くにあたって、それらは本当に現地の「地域伝承」を取り込んでいるのか。一方、現存する「地域伝承」の中には、既に全国に流布した古典文学作品と地域とが結びつけられ、在地に定着していったものも少なくない。前近代における古典文学作品と地域伝承資料とを読み解くことにより、交錯する「空間軸」や「時間軸」の問題を解きほぐしていく。同時に、現在に至るまで形成されてきた地域文化にかかる知識を身につけ、理解や考察を深めていく。
【目標】以上の「視点」に立って、文化理解の一方途として、古典作品(歴史史料)に関する知識の習得、読解・考察能力の養成を図る。 |
授業計画・授業内容 |
本年度対象とする「地域」は、千葉県旭市である。旭市の名は「旭将軍」と呼ばれた源義仲に由来する。義仲は『平家物語』巻9「木曽殿最期」で知られる、源平合戦で活躍した武将である。旭市の地と義仲は直接関係を持たないが、そこで亡くなった木曽氏の末裔・木曽義昌の存在が大きく、その死によって該地に木曽氏の事蹟が語り伝えられることとなる。このような経緯について『下総名勝図会』『慕香和歌集』『波布里集』等の資料を用いて考察を深めていく。
【授業計画】
第1回 開講ガイダンス(シラバスの確認と補足説明)……久保
第2〜4回 木曽義仲、義昌、旭市に関する概説 ……久保
第5〜10回 『下総名勝図会』『慕香和歌集』『波布里集』輪読……受講者
第11〜15回 受講者によるテーマ発表
※受講者数その他の理由により、日程については変更の可能性あり。受講者が確定した時点で調整をおこなう。 |
キーワード |
日本文学、古典文学、平家物語、軍記、地域、伝承、房総、旭市、源氏、義仲、義昌、東漸寺 |
教科書・参考書 |
【テキスト】輪読に用いる諸資料はプリントして配布する。
【参考文献】必要に応じて授業時に紹介する。関心がある向きは、受講前に『旭市史 第1巻』(旭市編、1973)をご覧いただきたい。 |
評価方法・基準 |
平常点50%+報告50%の割合で評価。
平常点は出席するだけでなく、授業への参加状況(発言、輪読担当状況など)を評価。
報告は担当テーマを設定した発表内容を評価し、「問題意識の深化」「内容への理解」「調査」「考察」について評価する。なお、報告内容を補足するレポートを学期末に任意で受け付け、報告に関する評価に加味する。 |
履修要件 |
対象についての関心、課題に取り組む意欲があれば可とするが、資料読解力について一定水準以上あった方が望ましい。 |
備考 |
希望があった場合、現地調査(旭市周辺)をおこなうことも予定。 |