学科(専攻)・科目の種別等

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専門科目 物理学科
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授業コード |
S12213201 |
科目コード |
S122132 |
授業の方法 |
講義 |
単位数 |
2 |
期別 |
後期 |
曜日・時限 |
水4 |
授業科目 |
宇宙物理学A
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Astrophysics A |
副題 |
宇宙物理学の基礎 |
担当教員 |
松元 亮治 |
履修年次/セメスター |
3年 |
時間数 |
30時間 |
受入人数 |
60人 |
受講対象 |
自学部他学科(自研究科他専攻) |
可 |
他学部(他研究科) |
可 |
科目等履修生 |
可 |
教室等 |
122講義室 |
概要 |
宇宙物理学の入門的な講義を行う。星の半径や表面温度を推定する話から始め、具体的な天体現象を例にあげながら、それらを理解するために必要になる熱統計力学、気体力学、輻射過程、相対論、プラズマ物理などについて講義する。 |
目的・目標 |
太陽や恒星の形成と進化、その過程で生じる物質の噴出やX線放射を伴う活動現象の発生機構を物理学の基本法則に基づいて理解するための基礎を培うことを目的とする。
到達目標:(1) 天文学で用いられる単位や用語(pc、等級など)を理解する。(2) 星の色・光度図を作成することができる。(3) 電磁波の放射過程と散乱について理解する。(4) 爆発によって生じる衝撃波の速度や衝撃波を通過した気体の圧縮率などを計算できる。(5) 平衡状態にある球対称星の内部構造を計算できる。(6)星のエネルギー源や進化過程を理解する。(7) 白色わい星になぜ上限質量があるのかを説明することができる。 |
授業計画・授業内容 |
1 序論:天体現象とその時間・空間スケールの概観
2 星の色・光度図:星の光度と等級、黒体放射、色指数、HR図、星の半径と有効温度
3 輻射スペクトル:輝線と吸収線、電離平衡、サハの式
4 相対論入門:ローレンツ変換、ドップラー効果の相対論的導出、光行差
5 電磁波放射:遅延ポテンシャル、電気双極子放射
6 電磁波の散乱:トムソン散乱、コンプトン散乱
7 宇宙流体力学の基礎:基礎方程式、音波
8 定常流:ベルヌーイの式、ラバール管、太陽風
9 衝撃波:定常衝撃波、ランキン・ユゴニオ関係式、点源爆発
10 星の構造:平衡形状、エムデン方程式
11 輻射輸送:放射強度、吸収係数、誘導放射、光学的厚み
12 星の進化:熱核融合過程、エネルギー輸送、星の寿命
13 星の終末:フェルミ気体の状態方程式、白色わい星、ブラックホール
14 プラズマ入門:磁場中の荷電粒子の運動、プラズマ振動
15 プラズマ中を伝わる電磁波:ファラデー回転、パルサー
翌週の授業に関連するプリントを配布し、準備学習ができるようにする。
4〜5週に1回程度、授業時間外に行う課題を提示し、レポートを提出してもらう。 |
キーワード |
宇宙物理学、天文学、宇宙気体力学、プラズマ物理学、放射過程 |
教科書・参考書 |
教科書は指定せず、適宜、教材プリントを配布する。
参考書:坂下志郎、池内 了著『宇宙流体力学』(培風館)
シリーズ現代の天文学 第1巻『人類の住む宇宙』 第7巻『恒星』
第11巻『天体物理学の基礎 I』
第12巻『天体物理学の基礎II』(日本評論社)
その他の巻も参考になります。
演習書:横尾武夫編『新・宇宙を解く』(恒星社) |
評価方法・基準 |
成績評価は、問題演習を中心としたレポート(3回)、学期末試験の成績、
学習の取り組みにおける積極性等を組み合わせて総合的に行う。
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関連科目 |
力学、電磁気学、電磁気学特論、統計物理学I,II、量子力学I,II、流体力学、
計算物理学、宇宙物理学特論、非平衡系の統計物理学 |