学科(専攻)・科目の種別等 Department/Division

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教養展開科目(コアA関連)
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授業コード Class Code |
G15A13201 |
科目コード Course Code |
G15A132 |
授業の方法 Course Type |
講義 |
単位数 Credits |
2 |
期別 Semester Offered |
後期 |
曜日・時限 Day & Period |
火4 |
授業科目 Course Title |
正義論への招待‐政治哲学入門
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Invitation to Theories of Justice |
副題 Subtitle |
政治哲学入門 |
担当教員 Instructor |
木下 征彦 |
履修年次/セメスター Students' Year/Semester to take the Course |
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時間数 Total Hours |
32時間 |
受入人数 Maximum Number of Students |
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教室等 Classroom |
C12 |
概要 Brief Description |
初学者を対象にして正義論を中心に政治哲学とは何かを紹介する。正義についての3つの考え方を中心にその基本を理解することを目指す。また、マイケル・サンデルのハーバード白熱教室をモデルに対話型講義を行い、現実の身の回りに起こりうる道徳時的なジレンマについて参加者が自ら考えて哲学的に発言しつつ、正義をめぐる4つの哲学的な立場(功利主義・リバタリアニズム・リベラリズム・コミュニタリアニズム)を理解することを目指す。 |
目的・目標 Objectives and Goals
15 Core Competencies for General Education | 目的…政治哲学の中心的なテーマである正義論を知る。対話型授業で道徳的ジレンマを探求することを通じて、自らの判断を吟味しつつ、「正義」をめぐる哲学的な考え方の基礎を理解する。
目標…モラルジレンマに直面した際に、自らの立場と思考プロセスを説明できる。正義をめぐる倫理的な立場の違いを分析できる。他者との対話を通じて自分の意見を主体的に論ずることができる。 |
1_知へのいざない Introduction to Knowledge |
知識力 Knowledge | ○ |
探究力 Exploration | ○ |
技術力 Technique | |
情報力 Information | |
批判力 Critical Thinking | ○ |
2_人間のふるまい Human Behavior |
倫理観 Ethics | ○ |
実践力 Practice | |
社会性 Sociability | ○ |
自然観 View of Nature | |
創造性 Creativity | |
3_社会とのかかわり Social Engagement |
国際力 Global Attitude | |
地域力 Community Oriented Attitude | |
生活力 Vitality | |
指導力 Leadership | |
主体性 Independence | ○ |
授業計画・授業内容 Course Plans and Contents |
対話型講義の形式で行う。対話をつうじて道徳的ジレンマに対する自分の意見や正義の立場を哲学的に掘り下げていくため、参加者が自らの頭で考えることを重視する。
1回 正義論と政治哲学――「正義」を考えるとはどういうことか?
2回 答えは1つではない――モラルジレンマを考える
3回 正義論の3つのアプローチ――功利主義、義務・権利論、目的論
4回 功利主義――「最大多数の最大幸福」を考える
5回 快楽と苦痛が導く正しさとは――J.ベンサムと量的功利主義
6回 「満足した豚」か「不満足な人間」か――J.S.ミルと質的功利主義
7回 「リバタリアニズム」――「自由」を考える
8回 「国家」は必要か――R.ノージックの権原理論
9回 自分は自分だけのものか――J.ロックにみる自己所有
10回 リベラリズム――「公正」を考える
11回 「社会」を企てる――J.ロールズ『正義論』のインパクト
12回 「自由」とは何か――カントの道徳哲学を学ぶ
13回 コミュニタリアニズム――「美徳」を考える
14回 なぜコミュニティが大切か――M.サンデルとコミュニタリアニズムの理論を学ぶ
15回 授業のまとめ
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キーワード Keywords |
正義、自由、公正、美徳、功利主義、リバタリアニズム、リベラリズム、コミュニタリアニズム |
教科書・参考書 Textbooks/Reference Books |
マイケル・サンデル『ハーバード白熱教室 講義録+東大特別授業(上・下)』(早川書房、2010年)
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』(早川書房、2010年)
小林正弥『サンデルの政治哲学』(平凡社新書、2010年)
小林正弥『日本版白熱教室 サンデルにならって正義を考えよう』(文春新書、2011年)
小林正弥『原発と正義』(光文社新書、2012年)
小川仁志『はじめての政治哲学』(講談社現代新書、2010年) |
評価方法・基準 Evaluation Procedures and Criteria |
原則として試験による。講義中の発言やレポートによる加算の機会を与える予定。 |
関連科目 Related Courses |
関連科目として、法経学部で今年度は「政治哲学T・U」「政治哲学演習T・U」がある。より詳しい内容を学びたい場合、同時に聴講すれば理解が深まる。 |
履修要件 Prerequisite |
特になし |
備考 Remarks |
講義形式(対話型講義)
この授業は小林正弥教授が指導して展開する対話型講義のプロジェクトの1つであり、その入門編にあたるものなので、小林教授も講義を行うことがありうる。関連する他の科目と組み合わせて履修することで、より高い学習効果が期待できる。半期の入門編であるこの授業で正義論と政治哲学の基本と全体像を学び、法経学部科目「政治哲学T・U」では1年間の対話型講義でより専門性の高い内容を学ぶ。さらに、法経学部科目「政治哲学演習T・U」では、講義に連動するかたちで正義論および政治哲学の基本文献の講読と議論を行い、理解を深める。 |