学科(専攻)・科目の種別等
Department/Division

教養展開科目(国際性を高める)
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授業コード
Class Code
G15N10601 科目コード
Course Code
G15N106
授業の方法
Course Type
講義 単位数
Credits
2
期別
Semester Offered
後期 曜日・時限
Day & Period
水4
授業科目
Course Title

ハンガリーを学ぶB

担当教員
Instructor
姉川 雄大
教室等
Classroom
D53
概要
Brief Description
ハンガリーの言語と文化を紹介するとともに、「ハンガリー文化」という枠組み自体を疑ってみるという考え方を示す。今日私たちは、たとえばハンガリーで言うならば、「ハンガリーに住むハンガリー語を話すハンガリー人のハンガリー文化」という枠組みで、世界や日本を見ている。しかしハンガリーの歴史と文化を考えていくうちに、これは当たり前のことではないのではないか、ということに気づくはずである。ハンガリーとその周辺を題材に、あるひとつの言語、文化、歴史、民族・国民が確実に存在する、という考え方が、どのように作られ、広まってきたのか、という点も考えてみたい。
目的・目標
Objectives and Goals

15 Core Competencies for General Education
目的:
ハンガリーとその周辺地域の文化と歴史について理解を深めること。またそのことを通じて、当たり前のように考えられている「自」文化や「他」文化という認識の枠組みを相対化してとらえ直す視点を身につけること。

目標:
@ハンガリーと中部・東部ヨーロッパの言語・民族・歴史・文化について、おおまかな知識を身につける。
Aハンガリーの歴史を通じて、「国民の文化」という考え方が形成され広まっていったことを理解する。
1_知へのいざない
Introduction to Knowledge
知識力
Knowledge
探究力
Exploration
技術力
Technique
 
情報力
Information
 
批判力
Critical Thinking
2_人間のふるまい
Human Behavior
倫理観
Ethics
 
実践力
Practice
 
社会性
Sociability
 
自然観
View of Nature
 
創造性
Creativity
 
3_社会とのかかわり
Social Engagement
国際力
Global Attitude
地域力
Community Oriented Attitude
 
生活力
Vitality
 
指導力
Leadership
 
主体性
Independence
 
授業計画・授業内容
Course Plans and Contents
授業は大きく分けて、二つの内容で行う予定。
1.ハンガリーとハンガリー語の紹介(主に授業計画の@〜B)
2.「ハンガリー」を題材に、文化とナショナリズムについて考える(C〜D)

授業計画:
具体的には、以下のような順序で、各項目2〜4回で講義する。

@ハンガリーと周辺諸国の紹介
ハンガリーと周辺諸国の言語と民族を紹介し、ヨーロッパの中でも比較的知られていない中部・東部地域の概要を説明する。

A首都ブダペシュトとハンガリーの歴史
ハンガリーの首都、ブダペシュトの持つ様々な顔は、ハンガリーの歴史の様々な時代の様子を反映している。ブダペシュトの魅力をハンガリーの歴史とからめて紹介する。

Bハンガリー語の特徴
ハンガリー語を勉強してコミュニケーションを取れるようになりたい人のために、その入口を簡単に示すことにしたい。

C誰が「ハンガリー人」だったのか
「ハンガリーという国に住むハンガリー語を話すハンガリー人」という考え方が広がる以前の時代には、一体「ハンガリー人」とは誰を指していたのか、ナショナリズムの時代に、どのようにそれまでとは異なる「ハンガリー人」像が広がっていったのかを解説する。

Dナショナリズムと「ハンガリー文化」
「ハンガリー音楽」を題材にして、ナショナリズムの時代にどのように「ハンガリー文化」という枠組みが広まっていったのかを考察する。(Dの題材については、予告無く変更することもあります)
キーワード
Keywords
ヨーロッパ、ナショナリズム、歴史、文化、言語
教科書・参考書
Textbooks/Reference Books
教材は用意して配布するほか、参考図書は適宜紹介する。事前にハンガリーについて基本的な知識を得ておきたい人には、ヤーノシュ・サーヴァイ『ハンガリー』(白水社・文庫クセジュ)や、羽場久み子編(「み」はさんずいに尾)『ハンガリーを知るための47章』(明石書店)がおすすめ。
評価方法・基準
Evaluation Procedures and Criteria
授業への参加とレポート課題の2点で評価する。
レポートの題材:とくに上記目標Aに関連する課題を予定している。複数の課題の中から選択して提出してもらう。
レポートの評価基準:「文化を相対化する視点」というと難しそうに聞こえるが、要するにその前提となる最低限の態度、つまり「これは誰が言っていることか」をはっきり区別しながら書けているかという点を考慮する。
履修要件
Prerequisite
「ハンガリーを学ぶA」と重複して履修していないこと。