学科(専攻)・科目の種別等 Department/Division

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専門科目 数学・情報数理学科
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授業コード Class Code |
S11105501 |
科目コード Course Code |
S111055 |
授業の方法 Course Type |
講義 |
単位数 Credits |
2 |
期別 Semester Offered |
通期 |
曜日・時限 Day & Period |
集中 |
授業科目 Course Title |
代数学特論VIII
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Topics in Algebra VIII |
副題 Subtitle |
リー代数入門 |
担当教員 Instructor |
松本 久義,安藤 哲哉 |
履修年次/セメスター Students' Year/Semester to take the Course |
3〜4年生向き |
概要 Brief Description |
コンパクトリー群の研究は複素半単純(簡約)リー代数を調べることに帰着される。本講義ではまずリー代数の定義から始め、複素半単純リー代 数の基礎を解説する。本講義の主要な内容はルート空間分解などの純リー代数の構造論のおよびそれに基づいたキリング・カルタンによる分類理論の概説である。予備知識は(抽象)線形代数をきちんと理解していることである。それ以上は必要ないが動機付けとしてコンパクトリー群がこの話の背景にはあるので講義の中には話しか出てこないが、多様体やリー群についての基礎は知っているほうがいいかもしれない。 |
目的・目標 Objectives and Goals |
私の経験上すべての議論に証明をつけてこの内容を話すと通年講義の分量になる。したがってテクニカルな部分の証明は参考書などに譲り、理論の枠組と動機付けを中心に解説することになる。この講義で解説する古典的な理論は表現論のいろいろな理論のお手本となったものであり、大抵の表現論の文献を読むために必要な知識でもある。本講義ではこのような一番大切なルート系やワイル群など核心的な部分を特に詳しく解説したい。 |
授業計画・授業内容 Course Plans and Contents |
1日目 リー代数の定義と背景
リー群の左不変ベクトル場全体の空間はリー代数といわれる代数系をなしている。
動機付けについて触れた後、リー代数の定義を述べた後、準同型・イデアル・商代数・表現(特に随伴表現)を解説する。可解リー代数、冪零リー代数を導入し、リーの定理などを紹介する。 根基を導入し、単純および半単純リー代数の定義をのべ、そのいくつかの特徴づけを解説する。
2日目 sl_2(C)の表現論を特に既約表現の分類とその構造を詳しく述べる。
この部分は単なる例ではなく後の議論において基本的なツールとなる重要な部分である。
3日目 半単純(簡約)リー代数のルート空間分解を解説する。
Jordan分解、カルタン部分代数 ワイル群など。
半単純リー代数よりルート系というベクトル空間の有限集合というより理解しやすいデータが得られる。
具体例 特に sl_n(C)に対してルート区間分解を記述する。
4日目 抽象ルート系を導入し分類する。
ルート系から半単純リー代数を再構成するやり方を概説し半単純リー代数の分類を説明する。
5日目 可能ならば、ワイルによる半単純リー代数の既約表現の分類を説明する。
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教科書・参考書 Textbooks/Reference Books |
James Humphreys
Introduction to Lie Algebras and Representation Theory
Springer 1st ed. 1972. Corr. 7th printing 1994
ISBN-13: 978-0387900537 |
評価方法・基準 Evaluation Procedures and Criteria |
評価の方法はレポートによる。詳細は講義内で解説する。 |