学科(専攻)・科目の種別等
Department/Division

専門科目(行動(心理学))
・・・・・・・・・・・・・・・
授業コード
Class Code
L11949001 科目コード
Course Code
L119490
授業の方法
Course Type
講義 単位数
Credits
2
期別
Semester Offered
前期 曜日・時限
Day & Period
集中
授業科目
Course Title

対人行動論

Interpersonal Behavior
副題
Subtitle
進化心理学入門
担当教員
Instructor
平石 界
履修年次/セメスター
Students' Year/Semester to take the Course
2,3,4 時間数
Total Hours
30 受入人数
Maximum Number of Students
50名程度
受講対象
Students for whom Course is Intended
自学部他学科(自研究科他専攻)  
Students of Other Departments
他学部(他研究科)
Students of Other Schools
科目等履修生
Non-degree Students
 
概要
Brief Description
 ヒトとヒト以外の動物の「心」や「行動」には、どのような類似性があり、どのような違いがあるのだろうか。そもそもヒトと他の動物を比べることは可能なのだろうか。自然淘汰による進化という枠組みを通して、両者の関係について考えます。具体的には、男女(オスメス)関係、親子関係、友人関係、そして社会集団の成り立ちについて扱います。人間を「ヒト」という生物の一種として見る視点を提供し、そのことを通じて、履修者それぞれが人間や社会、世界、そして自分について考えることを目指します。
目的・目標
Objectives and Goals
 授業の到達目標・生物学的な意味での「進化」と「遺伝」の意味を理解する。
・「人間」がどのように進化してきたのか理解する。
・人間と人間以外の動物の「心」「行動」「社会」の類似点を理解する。
・人間と人間以外の動物の「心」「行動」「社会」の違いを理解する。
・上記を通じて、人間と人間社会について、客観的かつ論理的に分析し理解する力を身につける。
授業計画・授業内容
Course Plans and Contents
第1回:オリエンテーション(心を機能から理解する):オリエンテーション(機能から心を捉える)/なぜ進化から心を考える必要があるのか理解する。
第2回:ヒトの起源1:ヒトの起源1(ネアンデルタール人)/心の進化の歴史を考える意味を理解する。言語や芸術の起源を考察する。
第3回:ヒトの起源2:ヒトの起源2(エレクタス、ハビリス、アウストラロピテクス)/人間の「賢さ」とは何か、その功罪を含め考察する。
第4回:自然淘汰理論:自然淘汰による進化の理論/偶然の積み重ねで複雑なデザインが生まれる理屈を理解する。
第5回:心の遺伝:心の遺伝:「遺伝率」とは何かを理解する。平等とは何か、遺伝と環境の視点から考察する。
第6回:性淘汰1:性淘汰1(性、性別の意味)/性が進化した理由を考察する。進化生物学的なオスメスの定義を理解する。
第7回:性淘汰2:性淘汰2(性淘汰理論)/配偶者選択がもたらす進化について性淘汰理論を理解する。
第8回:性淘汰3:性淘汰3(ヒトにおける性淘汰)/ヒトにおける性淘汰の働きと、男女差について理解・考察する。
第9回:親子関係:親子関係/親の投資理論を用い、配偶者間、親子間の愛情と葛藤の進化的起源について理解する。
第10回:血縁淘汰1:血縁淘汰/包括適応度の理論について理解し、なぜ”血は水よりも濃い”のか理解・考察する。
第11回:血縁淘汰2:血縁淘汰/包括適応度の実例について、実証研究をベースに理解する。
第12回:互恵的利他主義:互恵的利他主義/血の繋がらない者同士の助け合いについて互恵的利他主義の理論を理解し、なぜ”遠くの親戚より近くの他人”なのか理解・考察する。
第13回:見知らぬ他者への利他性:見知らぬ他者への利他性/間接互恵性理論、社会的ジレンマについて理解し、全く無関係の他者への利他性について理解・考察する。
第14回:集団間と集団内のダブルジレンマ:ダブルジレンマ/集団内での協力が、集団間の競争を激化させるダブルジレンマについて理解する。
第15回:利他主義・利己主義:利他主義・利己主義/利他性について諸理論を概観し、個人・家族・仲間・国家・種と言ったカテゴリーの持つ意味について考察する。
第16回:まとめ:学生からのリアクションペーパーを元にディスカッションし、講義への全体的な理解を得る。
キーワード
Keywords
進化 遺伝 社会 対人関係
教科書・参考書
Textbooks/Reference Books
教科書は指定しない。
 参考書は授業内で随時紹介する。
評価方法・基準
Evaluation Procedures and Criteria
授業への貢献(50%):適宜、リアクションペーパーの提出、議論への参加を求めます。
 レポート(50%):レポート提出を求める計画です。