ソーラー・デカスロン

「ソーラー・デカスロン大会」〜大学生のための太陽光住宅の国際コンペ〜

日本初参加の千葉大学チームが活躍!

「ソーラー・デカスロン」は,2002年にアメリカで始まった太陽光住宅の国際コンペティションです。次世代の太陽光住宅を学生が自ら設計,建設し,エネルギー効率や革新性など10部門の総合得点を競います。
最大の特徴は,教員の指導や企業の協賛といったサポートを受けながらも,あくまで学生が主体となってプロジェクトを遂行すること。世界中の学生が太陽光住宅のアイデアを競う国際コンペです。

2014年フランス大会(ベルサイユ)

2度目の挑戦で3部門に入賞

2012年のスペイン大会終了後、より上位入賞を目指して2014年のフランス大会への出場を決めた千葉大学チーム。工学研究科を中心に園芸学研究科、看護学研究科の学生約80名が参加しました。
自然災害からの復興をテーマにした「ルネ・ハウス」は,住宅のテーマやデザインを評価する「建築」部門で3位となったほか,住宅の完成度や建設技術を評価する「工学と建設」部門と,エネルギーの自給や効率を測定する「電気エネルギーバランス」部門でそれぞれ2位となる快挙を成し遂げました。

地震や洪水などによる自然災害からの復興をテーマにした「ルネ・ハウス」は,被災後の都市で課題となる「エネルギーの供給とコミュニティの再建」を解決する提案で,「ルネッサンス(再生)」から名付けられました。住宅を「水回りコア」「設備コア」「多目的コア」の3つの個別ユニットで構成することで,迅速・柔軟・高品質な居住環境の供給を可能にしました。

2012年スペイン大会(マドリード)

日本の大学として初参加の快挙

2010年に第一次審査が行われ、応募のあった15ヵ国33チームから20チームに絞られ、千葉大学チームも見事に最終選考に残りました。日本の大学としては初となる快挙です。
千葉大学チームが提案した「おもてなしハウス」は,工学研究科による省エネルギー設計だけでなく,予防医学センターによる健康に優しい住まいの計画や,園芸学研究科による屋内で植物を育てる仕組みを取り入れました。さらに,教育学部と共同で,子供たちに未来の家づくりを紹介する出前授業を開催するなど,総合大学としての強みが十二分に活かされました。

日本の伝統と環境先進技術を融合した「おもてなしハウス」は,日本人の思いやりやホスピタリティをあらわす「おもてなし」の心をテーマに設計されました。「太陽光発電」だけでなく「低VOC」「植物工場」「水田」などをコンセプトとした「おもてなしハウス」は,食と健康に配慮した自給自足の住まいです。